...自制の意が醉ひ醒めの侘しさを掻き亂した...
石川啄木 「鳥影」
...わたくしは今醉つてゐたのであります...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...されど、かの絶壁の細道をたどりて徐ろにのぼりゆく人々は、喜悦に醉ひ、未來に醉ひ、人里を思ひ出づる歌聲に耳をも假(か)さず、孤獨なるその振舞を世の人の顧みずとも何かあらむ、天に向ひ、無限に向ひ、今開く此戸よりして、後の世は擧(こぞ)りて必らず續かむと、わが夢の終(はて)をも問はず、巓(いたゞき)の金(きん)の照しと白雪(しらゆき)と蹈み轟かし、いや高き光を、空に仰ぎつつ、築き上げたる熱望と意志との巖(いはほ)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...絶對に船に醉はないと信ずることによつて船に醉はないで濟むわけである...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...醉夢俄に腹痛を催して...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...彌八が醉つて寢たのを見すまして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お葬(とむら)ひの振舞酒に醉つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...桃太郎の話か何んかしてさ」お粂は本當に醉つた樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...新宿驛の交番では女の醉つぱらひが...
林芙美子 「玄關の手帖」
...醉(ゑひ)ざめの水(みづ)を水(みづ)をと狼藉(らうぜき)はこれに止(とゞ)めをさしぬ...
一葉女史 「大つごもり」
...醉ふと遠慮もなくなつて...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...」「醉ひたんぼで...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...醉ふたらどもなりまへん...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...酒の醉いはすつかりさめていた...
三好十郎 「肌の匂い」
...酒にでも醉つたやうな顏をして...
吉江喬松 「霧の旅」
...理論にのみ「我」を陶醉させるな...
吉川英治 「折々の記」
...少年の日の醉ひが...
吉川英治 「折々の記」
...歩一歩と醉つた氣持になつた私は...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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