...土地の人も醇朴でいい温泉地ですから...
上村松園 「山の湯の旅」
...幾度となく之を修繕しつつ使用していたような醇朴な風習が今は既に蕩然として後を断ったのも此の一事によって推知せられる...
永井荷風 「巷の声」
...お雪の如きは正直とも醇朴(じゅんぼく)とも言える...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...誠実な醇朴な感情で生き愛し讃めることができたら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...その醇朴さが却って ばつの悪いほど辱しめられるのをも眺めて来た...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人間が病気から徐々になおってゆくとき、生活力が少しずつ少しずつたまって来るとき、人生を又新しいもののように受とり、醇朴に近づき、謙遜にもなるのは、うれしくたのしい思いですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それだけ自然さや醇朴さをも保ったところもあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかもつつましい醇朴な生活だらう! 大きな食卓の上の...
三好達治 「測量船拾遺」
...土地の醇朴(じゅんぼく)な陶工たちが金銭で恩を売る買手の甘言(かんげん)に...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...技巧が達者でないだけかえって醇朴(じゅんぼく)である...
柳宗悦 「全羅紀行」
...醇朴(じゅんぼく)な信仰生活が...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...醇朴(じゅんぼく)そのもののような田舎(いなか)の人々の集まりであった...
夢野久作 「笑う唖女」
...事實私は北海道の人人の醇朴さにキリストの精神を見て來たのかもしれぬと...
横光利一 「梅雨」
...醇朴(じゅんぼく)と真面目だけである...
吉川英治 「三国志」
...南方はまだ醇朴(じゅんぼく)な風があるし...
吉川英治 「三国志」
...平和で醇朴(じゅんぼく)で...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「あの醇朴(じゅんぼく)な老先生の風貌を思い...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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