...私は丁度頭の中に醗酵してゐる仕事を持ちながら...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...我等の間に醗酵した凡ての哲学は...
有島武郎 「運命と人」
...醗酵した豆から造るソースとを沸し...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ところがパストゥールの方法で醗酵菌(はっこうきん)を除いてしまえば...
石原純 「ルイ・パストゥール」
...「酒を傾けて酵母を啜(すす)るに至るべからず...
太宰治 「わが愛好する言葉」
...かかる微細な感情の集積せられ化合せられるところから何時(いつ)となく醗酵する「時代」の空気...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...腐敗醗酵のも一歩先に出ていた...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...暗所において醗酵する時の...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...房江の假睡の夢も醗酵する...
林芙美子 「暗い花」
...酒のやうに醗酵した空気や...
原民喜 「虹」
...その厭世の偏奇境から沸然として発酵し奇天烈無比なる滑稽演説家「風博士」との会合以来...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...もつとジカな自身の内外のゴミやアクタなどが溜りに溜つて發酵しはじめた所から發して來る慾望であるため...
三好十郎 「あとがき」
...続いては人間と自然との疎遠を酵(かも)した...
柳宗悦 「工藝の道」
...多くは米の粉糠を塩に合せて醗酵させたもの...
柳田國男 「食料名彙」
...多分眼に見えぬ優良なる酵母があって...
柳田国男 「木綿以前の事」
...生活の醗酵は起つて來ないし...
吉川英治 「折々の記」
...黒吉少年の心に醗酵した...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...内心に萌え出たある形象が漸次醗酵し成長して行くことを感ずる...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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