...諸兄の友誼に酬いるで厶ろう...
海野十三 「くろがね天狗」
...私はこの労に酬いるため福袋を頒つ事に致しました...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...血の涙が零(こぼ)れましても何を一つ酬いることもできぬ身の上です...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...この庇護に酬いるに多少の阿諛をもってしたことは...
辰野隆 「芸術統制是非」
...他人の好意に悪感を酬いるばかりだ...
種田山頭火 「其中日記」
...固より大いに酬いる所があつたが...
中島敦 「盈虚」
...又聞(またぎき)のくせに」と一矢酬いる所なのだが...
中島敦 「虎狩」
...己の浮気に夫が当然浮気を以て酬いるであろうことを極度に恐れたのである...
中島敦 「南島譚」
...地下に霊力あるを思はざるを得ず」示即ち社朮を地祇として「本に報い始に酬いるの情」を現わした...
中谷宇吉郎 「露伴先生と科学」
...殿様に怨みを酬いる折を狙ったのでございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...娘の怨みを酬いる気になったんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何が入用だ」「私の手柄に酬いて下さるでしょうね」「それは酬いる...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...灰色の雨 しぶく雨降る雨 たゞ地に降りそゝぐ雨ひとに酬いる雨の山道何處からか都會の風説を傳へて降る雨かつこうが啼き羊齒に光る銀色の雨鋸型の山の彼方に昏く浮ぶ虹哀しく心ゆすぶる雨...
林芙美子 「屋久島紀行」
...いささかながら酬いることが出来たことがせめてもの心やりだった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...その努力に酬いるよろこびの垂穂として...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...生命(いのち)の恩人へ酬いるには...
吉川英治 「三国志」
...師へ酬いることもなく去る法はないといって...
吉川英治 「三国志」
...「この恩知らず! 先に、この呂布が、轅門(えんもん)の戟(ほこ)を射て、危ういところを、汝の一命を救ってやったのに、それに酬いるに、わが軍馬二百余頭を、張飛に盗ませるとは何事だ...
吉川英治 「三国志」
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