...――“天龍のぼれば”小唄二つ三つ天龍のぼればのぼれば逢ひたい若葉がせまる若葉がせまる(酔余の一ふし二ふし)おれのこころは天龍の水よわがまゝきまゝ流れてゆかう下る筏に上る帆...
種田山頭火 「旅日記」
...酔余の、引きのばしたような、半ば意味のない、薄笑いがにやりとその顔にひろがった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その酔余の冗言を言葉通りに写せば長くなるから...
豊島与志雄 「逢魔の刻」
...酔余の幻覚かも知れないが...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...酔余の競争が始まった...
豊島与志雄 「霧の中」
...それは必ずしも酔余の戯作とは云えなかった...
豊島与志雄 「潮風」
...酔余のいたずら、でもないし、真面目な意図、でもないし、何が何やら分らないながらも、へんに俺は心が暗かった...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...酔余の放言のようでもあり...
豊島与志雄 「紫の壜」
...酔余の果ての過失として...
火野葦平 「花と龍」
...酔余(すいよ)或は花を弄ぶなど淫(ウカ)れに淫れながら...
福沢諭吉 「女大学評論」
...一夜お客と大塚へ来て酔余...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...酔余、その葉摺れの音を聴いてゐると身はいつかシユニツツレルが愛恋愛慾の小説中の一人物となつたかのごとき心地がして、太だ異国情緒的な快感をばおぼえずにはゐられなかつたのだつた...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...ヤイ夢声と酔余しばしば呼び合つてゐたことも珍しからぬ彼が...
正岡容 「東京万花鏡」
...酔余かいているうちにだんだん実感が迫ってき...
正岡容 「わが寄席青春録」
...彼については他日小説に書きたいのでここではあまり言及しないが、そののち一年、またまた居を移した杉並の私の家へ同居を強要し、酔余、槍の切尖を振り廻したのでついに杉並署へ連行され、昭和九年一月警察署の表で袂を分かったまま、翌夏、一度市川の映画館で武蔵、伯猿、それに故伯龍の珍しい顔触れで「屋代騒動」の後半を聴くこと間もなく酔中、急死してしまった...
正岡容 「わが寄席青春録」
...椒酒酔余逢客至...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...酔余達筆を揮って同人新宅の襖などへ盛んに描いたものだ...
山本笑月 「明治世相百話」
...酔余の洒落文(しゃれぶみ)...
吉川英治 「私本太平記」
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