...・熟柿の話・酔余録十月十一日曇――雨...
種田山頭火 「其中日記」
...――“天龍のぼれば”小唄二つ三つ天龍のぼればのぼれば逢ひたい若葉がせまる若葉がせまる(酔余の一ふし二ふし)おれのこころは天龍の水よわがまゝきまゝ流れてゆかう下る筏に上る帆...
種田山頭火 「旅日記」
...酔余の、引きのばしたような、半ば意味のない、薄笑いがにやりとその顔にひろがった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...深夜の酔余の彷徨の帰りには...
豊島与志雄 「オランウータン」
...酔余の戯れに婦女子などに云いかける言葉で...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...酔余の競争が始まった...
豊島与志雄 「霧の中」
...それは必ずしも酔余の戯作とは云えなかった...
豊島与志雄 「潮風」
...酔余の饒舌のうちに...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...酔余のいたずら、でもないし、真面目な意図、でもないし、何が何やら分らないながらも、へんに俺は心が暗かった...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...万一そうであっても「酔余の過失」だとなっているが...
豊島与志雄 「必要以上のもの」
...酔余の放言のようでもあり...
豊島与志雄 「紫の壜」
...近頃四谷に移住(うつりす)みてよりはふと東坡(とうば)が酔余の手跡(しゅせき)を見その飄逸(ひょういつ)豪邁(ごうまい)の筆勢を憬慕(けいぼ)し法帖(ほうじょう)多く購求(あがないもと)めて手習(てならい)致しける故唐人(とうじん)が行草(ぎょうそう)の書体訳もなく読得(よみえ)しなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...酔余(すいよ)或は花を弄ぶなど淫(ウカ)れに淫れながら...
福沢諭吉 「女大学評論」
...一夜お客と大塚へ来て酔余...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...酔余、その葉摺れの音を聴いてゐると身はいつかシユニツツレルが愛恋愛慾の小説中の一人物となつたかのごとき心地がして、太だ異国情緒的な快感をばおぼえずにはゐられなかつたのだつた...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...師匠国芳が酔余の走り書きになる黒旋風李達が阿修羅のような立姿へ...
正岡容 「小説 圓朝」
...ヤイ夢声と酔余しばしば呼び合つてゐたことも珍しからぬ彼が...
正岡容 「東京万花鏡」
...酔余の放尿をした...
正岡容 「落語家温泉録」
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