...元禄の豪奢に酔うていた江戸市民に警告を与えたが...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...酔うて倒れこんできた樹明君はそのまゝにして出立...
種田山頭火 「行乞記」
...さういふ私を気の毒と思つてだらう、樹明兄が乏しい弗入から五十銭玉一つをおいていつた、ありがたしとばかり、すぐ駅通りまで出かけて、焼酎と豆腐とを買うて戻つて、ゆつくり、しんみり、やりました、うまかつた、ありがたかつた、酔うた、酔うた、いつとなく前後不覚になつてしまつた...
種田山頭火 「其中日記」
...酔うては彷徨し、めては慟哭した、自己冒涜と自己呵責との連続であつた...
種田山頭火 「其中日記」
...酔ふことも酔うた...
種田山頭火 「其中日記」
...晴れたり曇つたり酔うたり覚めたり秋はゆく十一月二十七日 曇――晴...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...グロピウスたちは徹底した機械の美しさに酔う人々であり...
中井正一 「美学入門」
...酔うて人を罵るに至っては悪事である...
永井荷風 「西瓜」
...吉田氏」少し酔うてさきほどから眠っていたらしい一人を呼びかけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを強(あなが)ち自分に酔う愚かな者の空想だと思うわけにゆきません...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...酔うた人が出たり入つたりする...
柳田國男 「祭のさまざま」
...もし自身の我意栄耀(がいえいよう)に酔うて...
吉川英治 「三国志」
...関羽は、酔うとよけい、酒の脂(あぶら)で真っ黒な艶(つや)をみせる長髯(ちょうぜん)を撫しながら、「それと分った時でも、それがしはきっと、丞相の側に居なくなるでしょう」と、髯の中で笑った...
吉川英治 「三国志」
...これは、ひと頃、鎌倉の辻で、童謡(わらべうた)にまで流行った“天王寺の妖霊星(ようれいぼし)……”を、誰かが改作したものらしく、高時は思うこと、言いたいことを、即興的に加えて、酒間、酔うとよく、謡い踊っていたものだった...
吉川英治 「私本太平記」
...酔うとすぐ囈言(うわごと)のように...
吉川英治 「新書太閤記」
...むしろ、(彼は、そう飲(い)けもしない口のくせに、酒の座が好きで、よく飲み、よくはしゃぐが、酔うと、はや他愛のない男だ――)という風に見られている...
吉川英治 「新書太閤記」
...酔うには酔うても...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこから馬の酔う木と云い...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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