...彼女の顔には酒色のような赤みがあった...
...酒色に染まった夕陽が美しかった...
...酒色のドレスが彼女にとても似合っている...
...彼の顔には酒色のような嫌な汗が流れていた...
...酒色の絵のような夜景が見えた...
...酒色を好まず、出たらめを云わず、身を処するに清白なる事、僕などとは雲泥の差なり...
芥川龍之介 「恒藤恭氏」
...われ等の生活せるローマ帝政時代の末期――精神的、霊的のものは悉(ことごと)く影を潜めて、所得顔(ところえがお)に跋扈(ばっこ)するは、ただ酒色と、荒淫と、悪徳と、劣情……若(も)し汝(なんじ)にしてその実情に接触せんか、初めて闇の魔群の、いかに戦慄すべき害毒を人間界に流し得るかを会得したであろう...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...酒色の慾を満足せんとするのである...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...基督教徒を惑はし、丈夫(ますらを)リナルドオをアンチオヒアの園に誘ひて、酒色に溺れしむ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...酒色の害と何ぞ択ばん...
石井研堂 「研堂釣規」
...酒色に耽(ふけ)り...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...東京といふ酒色と奮鬪との都に育つた人間であつて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一(ひと)つの穴に落ち合へる酒色と饑餓との民もあり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...我飛行界新進の花形として多大の囑望を集めた天野中尉はある重大任務を帶びてフランスへ派遣を命ぜられたが半途にして歸國し歸國後打つて變つた樣に酒色の巷に耽溺し世間をして驚きと失望に陷らしめた...
竹久夢二 「砂がき」
...きらいなものは酒色の二つ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...全く酒色という人間の窮屈を融(と)かし合う機械の具(そなわ)った場所で...
夏目漱石 「道楽と職業」
...されども人にして酒色に耽(ふけ)らざればとて...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...そして葡萄酒色のネクタイを結んだ...
牧野信一 「山を越えて」
...柏軒は酒色を慎まなかつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これに教うるに酒色の筵(むしろ)にあっても品位を墜(おと)さぬ心掛を以てした...
森鴎外 「細木香以」
...酒色におぼれるか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...夢中で酒色の夢を見ているような感じである...
横光利一 「欧洲紀行」
...その高まった酒色の襞のどこからも日が射し昇っているように明るかった...
横光利一 「旅愁」
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