...それは横井君のお父さんがまだ壮(わか)い比(ころ)、酒興のうえで、一匹の黒猫を刺し殺したことがあったが、それからと云うものは、横井君の家には、何か不幸なことでもあると、きっと黒猫が姿をあらわした...
田中貢太郎 「屋根の上の黒猫」
...その後(ご)は幾年月(いくとしつき)人の酒興(しゅきょう)を助くる家業(なりわい)の哀れはかなき...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...酒興ようやく酣(たけな)わなるの時でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒興中と雖も少し暑さが厳しいと...
牧野信一 「鏡地獄」
...酒興はいよいよたけなわになるのであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...いくらでもにぎわそうぞ」酒興は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...酒興に任せて強盗にまぎらはしい事をして...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...酒興の上とはいひながら...
吉川英治 「折々の記」
...酒興の中では今のようなことはありがちだ...
吉川英治 「三国志」
...せっかくの酒興を傷つける...
吉川英治 「三国志」
...酒興(しゅきょう)の発作(ほっさ)ではあったらしいが...
吉川英治 「私本太平記」
...道誉もあまりいつものような酒興はみせず...
吉川英治 「私本太平記」
...ご酒興にこれをごらんくだされい」と...
吉川英治 「私本太平記」
...酒興のうえとはいえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...灯は闌(た)けて酒興も酣(たけなわ)に入ると...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「みな様のご酒興を...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...酒興に更(ふ)けている公卿たちのすさびとも思われない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかし酒興の事だしとこちらさえ忘れていると...
吉川英治 「落日の荘厳に似る」
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