...朕(わし)は愛国心で酒を飲むといふ事を知つとるからな...
薄田泣菫 「茶話」
...酒を飲むから家の者たちにきらはれて自然に孤独の形になるのか...
太宰治 「お伽草紙」
...あなたが、瀬戸内海の故郷から、親にも無断で東京へ飛び出して来て、御両親は勿論(もちろん)、親戚の人ことごとくが、あなたに愛想づかしをしている事、お酒を飲む事、展覧会に、いちども出品していない事、左翼らしいという事、美術学校を卒業しているかどうか怪しいという事、その他たくさん、どこで調べて来るのか、父も母も、さまざまの事実を私に言い聞かせて叱(しか)りました...
太宰治 「きりぎりす」
...酒を飲むと、僕は非常にくだらない事でも、大声で言えるようになる...
太宰治 「未帰還の友に」
...濁酒を飲む、観音像(?)を買ふ、ホウレン草を買ふ...
種田山頭火 「行乞記」
...戻つてきて、飯を炊いて食べる、残つた酒を飲む...
種田山頭火 「其中日記」
...あるときは死なむとおもひあるときは生きむとねがひ還暦となりぬ“酒を飲む者は閑をあるじとし”“ひとり住むほど面白きはなし”(芭蕉の言葉)七月廿一日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...酒を飲め、飲まずにはゐられないならば、――酒に飲まれるな、酒を飲むならば...
種田山頭火 「松山日記」
...で、この親と子の間に少なからざる活闘が演じられたが、重右衛門は体格が大きく、馬鹿力があつて、其上意地が非常に強く、酒を飲むと、殆ど親子の見さかひも無くなつて了ふものだから、流石(さすが)の親達も終(つひ)には呆れ返つてこんな子息(むすこ)の傍には居られぬ、と一年許(ばかり)して、又長野へ出て行つた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...午(ひる)から酒を飲むと言出した...
田山花袋 「蒲団」
...カヨが昼間から酒を飲むことは...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...その前で姦婦(かんぷ)と酒を飲むはなしがある...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...三四郎が蕎麦屋で酒を飲むことを覚えたのはこの時である...
夏目漱石 「三四郎」
...わたしは単なる病気の静養者だと答へると大層酒を飲む...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...わたしは動ともすれば酒を飲むより他には何の能もなく...
牧野信一 「痩身記」
...)門の前の堺屋にて酒を飲む...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...伯母(おば)の老女を脅(おど)して貯えの酒を飲むのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...酒を飲むのだから子供は遠慮してくれと...
山本周五郎 「季節のない街」
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