...彼はいつか木の枝のうねりや女の頬の膨(ふく)らみに絶え間ない注意を配り出した...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...内外に心を配りいる...
泉鏡花 「活人形」
...かうして昆虫は一番よく花粉を配り廻つてくれる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...彼女はただ弟の荷物のことに気を配り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...少し月代(さかやき)が伸びて、青白い顏も凄みですが、身のこなし、眼の配り、何となく尋常ではありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八人配りましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...話の工合や眼の配り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鍛冶屋は嵌木床(パルケット)のうへで辷りはせぬかと一歩々々に心を配りながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...私はランプ配りやら...
二葉亭四迷 「平凡」
...痕跡を消す気配りをしなかったことだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...こびるような気配りがあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...眼(がん)の配り...
正岡容 「寄席」
...りっぱにしたいねえ配り物でもして...
三宅花圃 「藪の鶯」
...車やさんと植市とが使あるきとお葬いの手配りをしてくれた...
室生犀星 「童子」
...それは煩さく思はれたくない氣配りのために思へた...
室生犀星 「渚」
...あっしが札を配りますぜ」「ここでは博奕は御禁制だ...
山本周五郎 「さぶ」
...「厩橋侯はまえから、原田は信じかねる、と云っておられた、おれは手の内の人間だとみていたが、毒害の事のときから、彼の挙措に改めて注意し始めた、彼の周囲にも、身辺にも、人を配り、網を張った、以前にやったよりも厳重にだ、しかしなにも掴(つか)めない、毒害の事から、すでにまる二年ちかくになる、去年(寛文六年)の正月には松山(茂庭周防)が病死した」――半年ちかく病んだあとでございました...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...到着すると直ぐに興行を初めるように手配りをするのが普通であるのに...
夢野久作 「暗黒公使」
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