...針ノ木越えは十数年前に一度と、今回と、都合二回で、大して珍らしくもないが、平の泊りにはいろいろと面白いことがあったから……第一夜大沢小屋から平までは、楽な一日行程であるが、朝出発するのが遅かったのと、途中で――殊に針ノ木谷を下りる途中――気持のいい所がある度ごとに長いこと休んで駄弁ったのと、只でさえ歩きにくい路の所々に残雪がかかって径を閉鎖していた為に、つまらぬ迂回を屡々行ったのとで、黒部の本流に出たのはもう七時に近かった...
石川欣一 「可愛い山」
...観樹老と末松夫人5・9(夕)今京都に泊つて...
薄田泣菫 「茶話」
...下のは、都の、體操のさかんな或る私立の女學校へかよつてゐて、夏冬の休暇のときに歸郷するだけであつた...
太宰治 「陰火」
...けれども今来られては都合が悪い...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...其時兩馬安らかに我を都城に返すべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...都城を破る勇將につきて諸神は爭へり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「これから名代(なだい)の宇都谷峠(うつのやとうげ)へかかるのでございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...都合によっては自分も大勢と一緒に袋叩きの方へ廻ろうという連中もないではないのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は一年ぶりに殷(さか)んな都の炎熱と煤煙(ばいえん)を呼吸するのをかえって嬉(うれ)しく感じた...
夏目漱石 「門」
...是より先大阪の正金支店で露都宛の為替を組まうとして拒絶された...
二葉亭四迷 「旅日記」
...京都の宣伝文書く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...身障者が死ぬか消えて一番都合がいいのはマーク・フェンウィックだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...女へ都合を聞かせに小君をやった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大都会に育った人の...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...大体に都府の近くにあるものを...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...四の五のいわずと都へ護送して...
吉川英治 「三国志」
...望むところの蛮都まで帰ってきた...
吉川英治 「三国志」
...実に都督の好計、たれかよく思い及びましょう」「――いやいや、計(はかりごと)だけを聞いて、そうにわかによろこぶなかれじゃ...
吉川英治 「三国志」
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