...目前に光ったんですから吃驚(びっくり)して、邪険に引払うと、最(も)う汽車が動出す...
泉鏡花 「浮舟」
...襖際(ふすまぎわ)に横にした三味線を邪険に取って...
泉鏡花 「歌行燈」
...邪険にお踏みでない...
泉鏡花 「婦系図」
...どんなにでもその子を邪険に扱うんだからな...
太宰治 「新釈諸国噺」
...わたしをひとりにしといておくれ……」はては玉を邪険におしやって...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...猫を邪険に取扱ったことさえありましたね...
豊島与志雄 「未亡人」
...岩井は邪険に引き戻し...
久生十蘭 「魔都」
...アーノット記者が病的なほどの自己中心や自尊心からエルシを邪険に扱い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...ラルフを邪険にしたことが恥ずかしくなった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...今では袖をひいた伜を邪険に突きとばし...
本庄陸男 「石狩川」
...この頃ンなって急に俺を邪険にし出しやがら」そうなると今松のほうも...
正岡容 「寄席」
...少しは読み書きも明るいけれ共、根(こん)のないお君は、ズーッと写真だけ見てしまうと、邪険に、雑誌を畳に放り出して、胸の上に手をあげて、そそくれ立った指先を見て居た...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...幸い美人だから邪険にされなくてまあまあです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あたしの云うことにさからってるじゃないの」「これがさからってることでしょうか」「頼むからそんな声を出さないで」おしのはできるだけ邪険に云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...と邪険にいうのであった...
山本周五郎 「年の瀬の音」
...「うるさいね!」と邪険に喚きたてる...
山本周五郎 「留さんとその女」
...勘弁して下さい」「それにしてもずいぶん邪険になさるわ」「まったく済みません」「これで拭いて下さいまし...
山本周五郎 「風流太平記」
...邪険にしたり辛く当るので...
吉川英治 「親鸞」
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