...お察しの通り、以前はさる大名に仕えた侍でござったが、ふとした事から酒と女に心を奪われ、結局(あげく)の果は何人かの者に手をかけて、この地に隠れておる者でござるが、時が経つにつれて浅間しく、邪慾のために、祖先を辱かしめたるこの身が恨めしゅう、此の比(ごろ)では、つくづくと後世(ごせ)のほども案じられてなりませぬわい」「どうやら床しい御仁体と見受け申したが、さては左様でござったか」怪量は凝(じっ)と対手(あいて)の顔を見た...
田中貢太郎 「轆轤首」
...汝より邪慾のものはない...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...眼は邪慾の光に物凄(ものすご)く輝き...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...愚痴、邪慾、迷妄、我執、煩悩のすべてを六孔から吐き捨てるためではないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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