...奧の院は幽邃森嚴である...
泉鏡花 「遺稿」
...奥の院は幽邃森厳(ゆうすいしんげん)である...
泉鏡花 「遺稿」
...今から三十年前にこういう深邃(しんすい)な美学論が飜訳されたというは恐らく今の若い人たちの思掛けない事であろう...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...これがすなはち簡素幽邃の美かね...
太宰治 「お伽草紙」
...まるで石清水(いわしみず)でもそこら中から湧き出そうな幽邃(ゆうすい)な肌寒い感じであった...
橘外男 「逗子物語」
...幽邃(ゆうすい)とか...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...垣の隙間(すきま)から広い庭の一部に茂る熊笹(くまざさ)が幽邃(ゆうすい)に見えた...
夏目漱石 「こころ」
...紫陽花(あぢさゐ)のやうな幽邃(いうすゐ)な調子があつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その最も幽邃深玄を極むる者と雖も尚詩形を借りたる論文に外ならず...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...ああ わたしの夢によくみる このひと棲まぬ空家の庭の祕密といつもその謎のとけやらぬ おもむき深き幽邃のなつかしさよ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...それがまた通り一遍の知識でなく悉(ことごと)く皆深邃(しんすい)の域に達していられた...
牧野富太郎 「植物記」
...あるいは彼らは哲学の秀れた点は主として人々が高遠とし深邃として遠ざけるちょうどその点にあると思惟する...
三木清 「語られざる哲学」
...数日木曾山道の幽邃に厭(あき)し故此に来(きたり)湖面滔漫を遠望して胸中の鬱穢(うつくわい)一時消尽せり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...詩引に「幕府下特恩之命、賜邸於小川街、而邸未竣重修之功、公来居丸山荘、荘園鉅大深邃、渓山之趣為不乏矣、公日行渉為娯」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...1950あの学問で深邃(しんすい)に領略するのだね...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...幽邃の別天地を現わしていた...
山本笑月 「明治世相百話」
...もう少々幽邃(ゆうすい)な深山へ御案内いたしましょうか」と...
吉川英治 「江戸三国志」
...幽邃(ゆうすい)な別業であった...
吉川英治 「三国志」
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