...遽(には)かにキラ/\とする...
石川啄木 「菊池君」
...かの六人の遽々然(きよろきよろ)たる歩振(あゆみぶり)を見て...
石川啄木 「葬列」
...遽(にわ)かに剞(きけつ)に附し...
石原純 「杉田玄白」
...自分を追い抜こうとする遽しいバスの呻りを身近く感じて急いで道の片側へ避け...
犬田卯 「錦紗」
...電車の中で自分が不用意にも下に落した脱脂綿を遽(あわ)てて拾いあげるところを園部にみられた位のことだと言った...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...遽(にわ)かに忠臣を気取ってみたり...
太宰治 「新ハムレット」
...從來呼び馴らされたを今遽かに改めるでもないと思つて...
坪内逍遙 「ロミオとヂュリエット」
...何故、最近に、であり、又遽かに、であるのか...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...甲府城の内外が遽(にわ)かに色めき立ちました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お喋(しゃべ)り坊主が遽(にわ)かに突立ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...其時は既に盗ではなかった其不幸な青年は急遽其蜀黍の垣根を破って出た...
長塚節 「太十と其犬」
...遽(にわ)かに人も街も浮足立って来た...
原民喜 「壊滅の序曲」
...昨日まで暖飽な生活をして来た私が遽(にわ)かに毎月十五円とは...
牧野富太郎 「植物記」
...それは余程遽(あわた)だしい旅であつたと見なくてはならない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そこへ遽(にわか)に三人の客を迎えなくてはならなくなった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...急遽(きゅうきょ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...京都にある義経に対して、「急遽、出動せよ」と、兄頼朝の書状がとどいたのはこの際であった...
吉川英治 「源頼朝」
...……ははははは」これで一通り素姓は分ったが、何のために自分の貴重な時間をつぶして他人の貴重な時間を邪魔しに来たのか、それも武蔵の方から聞かないうちは埒(らち)があかないので、「時に、御用向きは何であるか」話のすきを見ていうと、「そうそう」と、それも今さら気がついたように、実は、折入っての相談でやって来たのだがと、遽(にわか)に、膝をすすめていう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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