...彼女には祖父の遺風がある...
...この地域には古い文化の遺風が残っている...
...彼の作品には父親の遺風が感じられる...
...この建物は20世紀初頭の建築遺風が色濃く出ている...
...彼は新しい風を吹かせるために、過去の遺風を一掃した...
...このやうな大燈籠を見せびらかして山中の蝦夷をおびき寄せ之を殱滅せし遺風なりとの説あれども...
太宰治 「津軽」
...そのかつて独立国たりし遺風を存し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...長い間の封建制度の遺風という言葉がよく使われる...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...昔の白拍子的の遺風を傳へてゐる...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...その遺風は自(おのず)から私の家には存して居なければならぬ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...三重県の磯部大明神にかかる鮫崇拝の遺風ある話は予の「本邦における動物崇拝」に載せた...
南方熊楠 「十二支考」
...東山の大文字火は古え北辰を祭った遺風というが(『嬉遊笑覧』十)...
南方熊楠 「十二支考」
...怖れた遺風であろう...
南方熊楠 「十二支考」
...ピンカートンの水陸旅行全集七卷六二三頁)ベーリング・グールドの「奇態な遺風」に蒙昧の人間が數本の抗に皮を張つた小屋をそここゝ持ち歩いて暫し假住居した時代は建築に深く注意をせなんだが世が進んで礎をすえ土臺を築くとなれば...
南方熊楠 「人柱の話」
...軍国主義の出版統制の遺風を民主化するための用紙割当委員会...
宮本百合子 「「委員会」のうつりかわり」
...牢屋にはまだ旧幕の遺風が行はれてゐたので...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...わんぱく遊び列伝ひやひやさせた子供の芸当明治初年の子供遊びは江戸伝来の遺風が多く...
山本笑月 「明治世相百話」
...平民の父が妻の実家の士族の遺風を尊びつつ...
横光利一 「旅愁」
...装飾としても野蛮時代の遺風であり...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...将門以来の遺風といえないこともない...
吉川英治 「私本太平記」
...(越後にはなお謙信の遺風がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...世の中はまだ殺伐(さつばつ)な遺風を多分に湛(たた)えている...
吉川英治 「柳生月影抄」
...密教美術の影響よりはむしろ天平乾漆仏の遺風の方を著しく示しているものである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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