...彼女には祖父の遺風がある...
...この地域には古い文化の遺風が残っている...
...彼の作品には父親の遺風が感じられる...
...この建物は20世紀初頭の建築遺風が色濃く出ている...
...彼は新しい風を吹かせるために、過去の遺風を一掃した...
...士官候補生を別室に収容して兵と離隔し身の廻りを当番兵に為さしむる等も貴族的教育の模倣の遺風である...
石原莞爾 「戦争史大観」
...毎日新聞社は南風競(きそ)わずして城を明渡さなくてはならなくなっても安い月給を甘んじて悪銭苦闘を続けて来た社員に一言の挨拶もなく解散するというは嚶鳴社以来の伝統の遺風からいっても許しがたい事だし...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...この観燈と漢時代に太(た)一の神を祭るに火を焚(た)き列(つら)ねて祭ったと云う遺風から...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...封建的道徳の遺風をブルジョア的な観点から批判している文学者のことを指すのだ)...
戸坂潤 「思想としての文学」
...現代の社会に花柳界(かりゅうかい)と称する前代売色の遺風がそのまま存在している間は三味線もまた永続すべき力があろう...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...紋は即ち往時家族制度の遺風なり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...古風な中世紀の遺風に属している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...百千年来蛮勇狼藉の遺風に籠絡せられて...
福沢諭吉 「女大学評論」
...その遺風は自(おのず)から私の家には存して居なければならぬ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...また上述乾闥婆部の賤民など馬と猴に芸をさせた都合上この二獣を一所に置いた遺風でもあろう...
南方熊楠 「十二支考」
...石器時代には斧や槌が武威を示す第一の物だった遺風で...
南方熊楠 「十二支考」
...是は蘭軒の遺風であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その御田屋(オタヤ)の遺風は南部領などに久しく存し...
柳田國男 「垣内の話」
...四世紀からのちょっと野蕃な遺風だが...
柳田国男 「故郷七十年」
...法外に尊重した遺風であったかもしれぬ...
柳田国男 「雪国の春」
...鎌倉時代の鳥追ひの遺風なのだ...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...父の遺風をうけて...
吉川英治 「新書太閤記」
...密教美術の影響よりはむしろ天平乾漆仏の遺風の方を著しく示しているものである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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