...彼女には祖父の遺風がある...
...この地域には古い文化の遺風が残っている...
...彼の作品には父親の遺風が感じられる...
...この建物は20世紀初頭の建築遺風が色濃く出ている...
...彼は新しい風を吹かせるために、過去の遺風を一掃した...
...刀を投げ捨てて「貴方にはかないません」という意味を示した遺風であろうと思われます...
石原莞爾 「最終戦争論」
...そして現今でもこの遺風は田舎に遺(のこ)っていて祭礼の時にのろくもいが馬に乗るところが稀にあるようであります...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...その遺風は、死後間もなく第二の宗吾を出だし、百世の下なほ懦夫をして起たしむるに足る...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...今我が郡にいふ斗棒(とぼう)は則(すなはち)いにしへの粥杖(かゆつゑ)の遺風(ゐふう)なる事を発明(はつめい)せり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...皇室は生命を失った古い文化の遺風のうちにその存在をつづけていられたのである...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...内地の遺風か支那の影響か...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...羅馬(ローマ)の遺風が文芸復興時代の淫靡(いんび)の風(ふう)に誘われてから流行(はや)りだしたもので...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...我々の文壇がこうした古風の遺風の意味に於て...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...その意味十分に判らぬが昔兎を族霊として厚く葬った遺風とだけは確かに知れる(一九〇八年版ゴム『歴史科学としての民俗学』二八七頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...また上述乾闥婆部の賤民など馬と猴に芸をさせた都合上この二獣を一所に置いた遺風でもあろう...
南方熊楠 「十二支考」
...平家内裏を遷しし時の遺風なりといへり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...牢屋にはまだ旧幕の遺風が行はれてゐたので...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...「制服制帽は官僚政治の遺風だ...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...鎌倉時代の鳥追ひの遺風なのだ...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...装飾としても野蛮時代の遺風であり...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...要するに故人の遺風や人格に対する土民の崇敬が...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...桃山全盛の遺風であって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...密教美術の影響よりはむしろ天平乾漆仏の遺風の方を著しく示しているものである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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