...胸の中には遺るに由なき悶(もだえ)を覺えき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...遺る罪はあらじと...
高木敏雄 「比較神話学」
...それで最も目立つ色彩をしていながら無事に敵の襲撃を免れて生き遺ることのできるような優秀な個体のみが自然淘汰の篩(ふるい)にかけられて選(よ)り残され...
寺田寅彦 「柿の種」
...漢書藝文志に遺る二劉の學の究明劉向の仕事をが相續したが...
内藤湖南 「支那目録學」
...気の弱い千代次郎にどれだけの物が遺るか判ったものじゃない」「…………」「この様子を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...箒(はうき)で掃(は)いたやうに物を引摺つた跡の遺るのを指さしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今に遺る落首が一句...
野村胡堂 「礫心中」
...結局最後まで遺るものは...
藤島武二 「画室の言葉」
...エスプリのない作品は決して後世に遺ることができない...
藤島武二 「画室の言葉」
...私は近頃この「永久に遺る」ということをしみじみ恐ろしいことだと考えている...
藤島武二 「画室の言葉」
...美術は永久に遺るものによって世の中を浄化するのである...
藤島武二 「画室の言葉」
...筐(かたみ)に遺る新聞の数行(すぎょう)に...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...しかもそれを好んで遺る様な二重の精神状態になつて居るのであつた...
村山槐多 「殺人行者」
...寧ろ害が遺るということを考えなくてはいけないんだ」困難であり苦しい...
山本周五郎 「新潮記」
...そしてこれまたそこからはなに一つとして遺るものはないのだ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...それとかたちに遺ることもしないが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...伝記として遺ることもないが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...後に遺る子も思わず...
吉川英治 「日本名婦伝」
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