...悠々として秋雲の青山を遶るが如し...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...遶佛(ねうぶち)や...
薄田淳介 「白羊宮」
...またしても私の頭を遶(めぐ)り出した...
田山録弥 「北京の一夜」
...いまに(かなめ)の生牆(いけがき)を遶(めぐ)らし...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...運甓居雑詠百年旧府嘆二榛荊一四面山河自作レ城 十日雲容多北走 二州水勢尽西行 遠書毎托二海商至一閑話只憑二山衲迎一羇官雖レ孤幸無レ恙 回レ頭已没幾同庚公篁渡此地名区慰二老孱一風光秀偉満二衰顔一東西来合巴回水 南北相臨鼎峙山 亜竹檀欒遶二旧郭一遺民絡繹渡二荒関一晩晴試望二公篁渡一人在二灘声嵐気間一ともに山国盆地の郡衙三次の地勢風光気象を実に即いて髣髴と描出してゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...糺の森はわが家(や)を遶(めぐ)りて...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...しばらくは軒を遶(めぐ)る雨垂(あまだれ)の音のみが聞える...
夏目漱石 「草枕」
...床を遶(めぐ)りて狂呼す...
夏目漱石 「人生」
...烈しき風の吾を遶(めぐ)ると思えば...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...泉水を遶(めぐ)り...
野村胡堂 「礫心中」
...椽に近き小細水(ささらみず)は江戸川の流を偃入(せきい)れて胡麻竹の袖垣を遶(めぐ)り土塀を潜りて...
正岡容 「巣鴨菊」
...例ならず疾く起きいでゝ窓を開けば幾重の山嶺屏風を遶(めぐ)らして草のみ生ひ茂りたれば其の色染めたらんよりも麗はし...
正岡子規 「かけはしの記」
...たとひ大衆と囲遶して...
三木清 「親鸞」
...摩訶羅不注意にも左へ遶ったので麦畑の主また忿(いか)って打ち懲らす...
南方熊楠 「十二支考」
...予緩歩遶庭園...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...作者の命は直ちに海波の流れとなつて四方に行き遶つてゐる...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...月は明らかに星稀(まれ)なり烏鵲(うじゃく)南へ飛ぶ樹(じゅ)を遶(めぐ)ること三匝(そう)枝の依るべきなしという詞があった...
吉川英治 「三国志」
...如日虚空住(にょにちこくうじゅう)或被悪人逐(わくひあくにんちく)堕落金剛山(こんごうせん)念彼観音力(ねんぴかんのんりき)不能損一毛或値怨賊遶(わくじおんぞくにょう)各執刀加害念彼(ねんび)観音力咸(げん)即起慈心或遭(わくそう)王難苦臨刑欲寿終(りんぎょうよくじゅじゅう)念彼観音力刀尋段々壊(だんだんね)半瓦と並んだお杉は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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