...遮るものは何にもない...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...声は遮ぎるもののないままに...
伊藤野枝 「転機」
...子供はそれを遮った...
豊島与志雄 「塩花」
...手から出る温みを遮断するために用いるのはちょっと面白いが...
中谷宇吉郎 「雪」
...掬(すく)って追(お)い退(の)けるように遮(さえぎ)った...
夏目漱石 「明暗」
...そして其の小流が倒木に遮られたり...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...『大薩遮尼乾子受記経』にのみ白馬として居る...
南方熊楠 「十二支考」
...おしのちゃん」「なんにも云わないでよ」とおしのが感情のこもらない口ぶりで遮った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...遮(しゃ)二無二斬り込み...
山本周五郎 「つばくろ」
...貴女は初めから花田さんに」「仰しゃらないで」と駕籠の中からかよが遮った...
山本周五郎 「風流太平記」
...知ってるぞ」と六郎兵衛が遮った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「筆跡を知らないから、文言で判断するほかはないが、この文言はたしかだと思えるし、一ノ関の花押(かおう)はまちがいない、よくやってくれました、このとおりです」「待って下さい、そんなことはなさらないで、どうかお手をあげて下さい」とおみやが云った、「もういちどうかがいますが、これであなたのお望みはかなったわけですわね」男がなにか答え、おみやが遮った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...親方は遮り止めて事情を話した...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...日光を遮る砂塵もない山中の空氣は...
吉江喬松 「霧の旅」
...壁のように遮った...
吉川英治 「大岡越前」
...遮断(しゃだん)されている...
吉川英治 「茶漬三略」
...日の光を遮って鬱然と聳えて居る幹から幹を仰ぎながら...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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