...――」わたしは御言葉を遮(さえぎ)りました...
芥川龍之介 「俊寛」
...いくら懸命に正しい真実に味方する憎悪や反抗が遮ぎらうとしても...
伊藤野枝 「惑ひ」
...およそ四カ月間は黒煙四方に遮り...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...まさか空気を遮断することは出来まい...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...何か変わったことでも」伊右衛門はあわててそれを遮(さえぎ)るようにした...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...私の言葉を遮って云うのでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...吹雪の音に遮られてその鈴音はもう聞こえなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...今は何の遮るものもなく...
原民喜 「氷花」
...哮(たけ)り乱れ鳴る小銃の音すら遮って降りつのりまた降りつのる底抜雨のざざ降りに...
正岡容 「小説 圓朝」
...決して途中でわたしの言葉を遮るな...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...絶えずこういう厄介を背負いこむので」「六助は金を残していった」と去定が遮(さえぎ)って云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「こんなことを訊いては失礼かもしれないが」老人は静かに遮(さえぎ)った...
山本周五郎 「橋の下」
...「では私がうかがいましょう、言葉を飾らずに云いますが」いや、と甲斐はまた静かに首を振り、その必要はない、と遮った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...少しいそぐか」と七十郎が遮った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...元気な曹長の頑張るのを徳永大尉が、まあよせと遮る...
山本笑月 「明治世相百話」
...英国の官憲と同様に印度人を遮断している支那の軍隊に腹立たしさを感じて来た...
横光利一 「上海」
...自分は直ちに漢水を渡って遮二無二敵の中へ深く駈けこむであろう...
吉川英治 「三国志」
...「遮那王さま!」手を振って...
吉川英治 「親鸞」
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