...だから「下人が雨やみを待っていた」と云うよりも「雨にふりこめられた下人が、行き所がなくて、途方にくれていた」と云う方が、適当である...
芥川龍之介 「羅生門」
...最初は善隣友好の範囲を遠く出づる事は適当であるまい...
石原莞爾 「戦争史大観」
...汝自身を知れという古代からの文句はこの意味に取るのがもっとも適当であると思う...
丘浅次郎 「人道の正体」
...この粒の大きさの適当である時に最大の涼味を感じさせるようである...
寺田寅彦 「備忘録」
...この組み立てのほうが連句の組み立てと比較するのにより適当であるように思われる...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...即ち私の意味での「存在」へまで限定して見るのが吾々の問題にとって適当であるであろう...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...文化の嚮導者(きょうどうしゃ)としては不適当である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...廃藩置県は適当であると思って...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...例えば「偶然」が一部の役割を占めるような現象の解明には不適当である...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...灌漑水をとるには不適当である...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...むしろ不適当であるかも知れない...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...生きているものにとっても不適当である...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...十九世紀中葉以後のブルジヨア作家の作品を革命的文学と呼ぶのが不適当であるが如くである...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...不適当であるように思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私はいまトルストイの『我が懺悔』の一節を引用することが適当であると思う...
三木清 「語られざる哲学」
...不適当であることが顕著になった...
柳田国男 「山の人生」
...従って以前と同一量の貨幣が全流通に対し適当であるであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...私はそれをかくの如く名づけるのは適当であるとは思わないけれども...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??