...そりゃ内容から言ったら露伴の方が遥(はるか)に高尚だけれども文章はところどころ露伴よりも旨いと思われる処がある...
高浜虚子 「子規居士と余」
...坪内逍遥氏の『小説神髄』や『書生気質(しょせいかたぎ)』や『妹背鏡(いもせかがみ)』や...
高浜虚子 「子規居士と余」
...自分は津田君の絵の訥弁な雄弁の方から遥かに多くの印象を得...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...この峠から遥に粟ヶ岳というが見えたが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...長州の一小隊は遥か隔った所に止め...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...彼方(かなた)遥かに廓(くるわ)の屋根を望む処...
永井荷風 「江戸芸術論」
...裏町の風景に或(ある)趣(おもむき)を添える上からいって淫祠は遥(はるか)に銅像以上の審美的価値があるからである...
永井荷風 「日和下駄」
...女の車が田甫を遥かに越えて丘の間に隠れるまで私は速い歩調を止めなかつた...
長塚節 「隣室の客」
...伏して惟(おもんみ)れば関節が弛(ゆる)んで油気がなくなった老朽の自転車に万里の波濤(はとう)を超(こ)えて遥々(はるばる)と逢いに来たようなものである...
夏目漱石 「自転車日記」
...逍遥軒(しょうようけん)と名乗ったそうで――」「逍遥軒荘左衛門か...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...海抜三千尺の矢倉岳の頂きよりも遥かに見える空に登つて...
牧野信一 「山峡の凧」
...人に好かれる質だと見へて遥々と会ひに来る友達が何時も絶えなかつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...遥かに遠く過ぎ去つた昔の日の...
三好達治 「測量船」
...書いているよりも苦しいことだろうと私は遥かに思うていた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...その遥かな水音も私自身が泣いてゐるやうである...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...すでに遥かな前方へ進んでいたが...
吉川英治 「三国志」
...逍遥軒は叱って、「源四郎...
吉川英治 「新書太閤記」
...遥かに惧(おそ)るべきものであることは勿論だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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