...真白にして雪の山の如きもの遥に見ゆ...
太宰治 「津軽」
...我邦現時の演劇に比すれば遥に藝術的品致を備へ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...遥かに続く追手の罵(ののし)る声...
中里介山 「大菩薩峠」
...魯に在って遥かに衛の政変を聞いた孔子は即座に...
中島敦 「弟子」
...傍(はた)から見れば遥に紳士らしかった...
夏目漱石 「道草」
...その眼は人間の珍重する琥珀(こはく)というものよりも遥(はる)かに美しく輝いていた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...遥かの母の深い念願がとゞいて...
牧野信一 「サクラの花びら」
...はじめに記した如く何時の間にか私の希ひは遥かに伸びて...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...遥かに旨いものを喰べさせてくれる...
松本泰 「日蔭の街」
...青霞む遥か彼方へ去ってしまったのであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...刻まれた一二分の間が遥かに伸びていって...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...頭山や杉山はワシよりも遥かに通人じゃ...
夢野久作 「近世快人伝」
...遥かに南下した効(かい)もないという...
吉川英治 「三国志」
...遥かな、道の辻を、横へ曲る時、藤吉郎は振り向いて見た...
吉川英治 「新書太閤記」
...遥かに丈夫である...
吉川英治 「新書太閤記」
...おそろしく遥かな声で...
吉川英治 「新・水滸伝」
...又四郎はそこここと、逍遥していた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...遥々な故国(ここく)へ帰ってゆくのである...
吉川英治 「春の雁」
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