...先(ま)ず遥(はる)か向(むか)うの深山(みやま)でゴロゴロという音(おと)がして...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...ドアの方が遥かに使用例が多い...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...大きな赤松の枝の間から眼を放った遥(はる)かの端(はず)れに...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...かすかなほど遥(はる)かの角を曲るところでした...
田中英光 「オリンポスの果実」
...事実手縫いのほうが遥かに丈夫で長保(ながも)ちすると言うけれど...
谷譲次 「踊る地平線」
...だからパイプの値段は買った時より遥かに高くなっているよ...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...なお宇和島から遥に隔てた沖の日振島(ひぶりじま)というにも小学校があるので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...紅葉(こうよう)露伴(ろはん)樗牛(ちょぎゅう)逍遥(しょうよう)の諸家初めより一家の見識気品を持して文壇に臨(のぞ)みたり...
永井荷風 「小説作法」
...殊に歳暮(さいぼ)の夜景の如き橋上(けうじやう)を往来する車の灯(ひ)は沿岸の燈火(とうくわ)と相乱れて徹宵(てつせう)水の上に揺(ゆらめ)き動く有様(ありさま)銀座街頭の燈火(とうくわ)より遥(はるか)に美麗である...
永井荷風 「水 附渡船」
...海の広さに遥かに及ばない」「全く見とおしがつきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...秀吉などよりは遥(はる)かに先輩だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...明治の新体詩より遥(はる)かに芸術的に高級で...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...かつて夏目漱石、森鴎外、坪内逍遥と、大きな名をならべて、過分な幸福を授けてくださった、あたしたちの「狂言座」の三先生は、坪内先生を失って、もうみなこの世に在(いま)さずなってしまった...
長谷川時雨 「古い暦」
...その超過は数千という数には遥かに達しないであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その遥かな道すじに行きつくと煙草はあまくとろけた網のように頭からすっぽりと被れるようになるものだということが判った...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...すべて在銘のものより遥(はるか)に素直でいい...
柳宗悦 「雲石紀行」
...遥かに望まるゝ甲州相州の山々には...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...今よりも遥かに豊かだったと思われる...
柳田国男 「海上の道」
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