...初めから順を追つて最後まで讀了するのが賢い遣口である...
土井晩翠 「「イーリアス」例言」
...手広い商売は出来やしませんよ」ぱっぱっとするお島の遣口(やりくち)に...
徳田秋声 「あらくれ」
...先方の遣口が実に非道いんです...
徳田秋聲 「和解」
...戦敗後の出版屋の遣口はまづこんなものなのでせう...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...初手(しょて)からこうしないでもほかにいくらも遣口(やりくち)はあらあね」「でも兄さんの心持一つで...
夏目漱石 「虞美人草」
...ただ路に落ちてさえいれば拾って来るというような遣口(やりくち)じゃ僕には不向(ふむき)ですから」と云った...
夏目漱石 「行人」
...彼の遣口(やりくち)は...
夏目漱石 「行人」
...優柔の生れ付(つき)とも思はれる遣口(やりくち)であつた...
夏目漱石 「それから」
...優柔の生れ付とも思われる遣口(やりくち)であった...
夏目漱石 「それから」
...彼の遣口(やりくち)は不作法(ぶさほう)であった...
夏目漱石 「明暗」
...父のこうした遣口(やりくち)に感心しないのは...
夏目漱石 「明暗」
...それはほとんど平生の彼に似合わない粗忽(そこつ)な遣口(やりくち)であった...
夏目漱石 「明暗」
...その人の遣口(やりくち)が刷新でもなく...
夏目漱石 「模倣と独立」
...直ぐにあの人の遣口は悪いという...
夏目漱石 「模倣と独立」
...遣口(やりくち)が猛烈(まうれつ)となる...
三島霜川 「平民の娘」
...政界の動向を指導して行く遣口(やりくち)を...
夢野久作 「近世快人伝」
...英人が先(ま)づ運輸通商の便を計つて新領土の民心を収めようとする遣口(やりくち)は兎角(とかく)武断の荒事(あらごと)に偏する日本の新領土経営と比べて大変な相違である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...どこかに元の浜島庄兵衛という武家気質(かたぎ)の失(う)せない日本左衛門の遣口(やりくち)を歯痒(はがゆ)がりました...
吉川英治 「江戸三国志」
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