...多くもあらぬ小遣銭は尽く薬品器具の購入に費し...
池田菊苗 「「味の素」発明の動機」
...こんなに御新造(ごしん)さんが気をつけてなすったお世帯だのにッて、へん、遣ってやあがら...
泉鏡花 「婦系図」
...わたしはすぐに刑罰吏を派遣しますよ」「女大臣どの...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...二銭五厘の遣悶策だ...
種田山頭火 「其中日記」
...あゝ遣(や)つてゐても...
夏目漱石 「それから」
...遣羽子(やりはご)の聲(こゑ)が聞(きこ)えた...
夏目漱石 「門」
...お小遣にあり付いて居るやうだから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...風邪を気遣つて被着を探してゐた...
牧野信一 「ゾイラス」
...稍々(やゝ)氣遣(きづか)はしげにその方(はう)を眺(なが)めました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...かくて一生懸命に走って今一足で嶺に達するという刹那(せつな)蛙が野猪の頸からポイと躍(と)んで絶頂へ着いたので野猪我は蛙にして遣(や)られたと往生を唱うた...
南方熊楠 「十二支考」
...両親が揃って来ると二人前要(い)る訳だがこれに困りましたね」小山の妻君「私の宅まで取りに遣(や)れば一人前だけはありますがもしや中川さんで拝借が出来ると都合がようございます...
村井弦斎 「食道楽」
...使を遣ろうかと二様に工夫を凝らしはじめた...
森鴎外 「雁」
...「お育てなさるのでございますか」と名主の老人は気遣わしげに首を傾(かし)げたが...
山本周五郎 「初蕾」
...その遣り方を盗んでおいたんだ...
夢野久作 「人間レコード」
...泥棒が家(うち)の犬を手馴ずけるために何か喰べ物でも遣っていると言うのですか」「……………」「ハッキリ返事をなさい」「……ハ……ハイ……」「何がハイです...
夢野久作 「継子」
...お通の気持を思い遣ったり...
吉川英治 「宮本武蔵」
...本当の親切心から舐めて遣ったのだろうか――...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...』幾らか小遣銭を分けて貰つて私はいそ/\と家を出た...
若山牧水 「岬の端」
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