...海岸には遠浅の砂浜が広がっていた...
...夏休みには遠浅の海で泳ぎたい...
...遠浅な海岸は家族連れに人気がある...
...遠浅な海の向こうには美しい島が見えた...
...遠浅の海で貝殻を拾いながら散歩するのが好きだ...
...……けれども海の不可思議を一層鮮(あざや)かに感じたのは裸(はだか)になった父や叔父(おじ)と遠浅(とおあさ)の渚(なぎさ)へ下りた時である...
芥川龍之介 「少年」
...波のしずかな遠浅(とおあさ)の海に横になりながら...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...それ程遠浅なのである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...衝(つ)と立つ時、遠浅の青畳、真中とも思うのに、錦の帯の結目が颯(さっ)と落ちて、夢のような秋草に、濡れた銀(ぎん)の、蒼い露が、雫のように散ったんです...
泉鏡花 「浮舟」
...海が遠浅なので、私はよく潮の退いた跡へおり立って、蝦や、しゃこや、がざみや、しおまねぎや、鰈や、いろんな貝などを捕った...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...あの小高い赤土の松山と遠浅の海と...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...『随分遠浅だね?』『えゝ...
田山録弥 「ある日の印旛沼」
...遠浅の浜べで潮の引いた時...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...かつまた、入水の空間にしてからが、ドノ辺が沈みよくて浮き難く、ドノ辺が遠浅で、浮き易(やす)くして沈み難いかをさえ、てんで地理の理解がなかったことを思いやられる...
中里介山 「大菩薩峠」
...浜辺に近いところ、遠浅のあたりを、より広く遠く、二人は抱き合いながら水に浸ってさまよい歩いた形跡があること、そうして、やっと深いところへ、この辺ならば沈むに堪えたところ、死ねるに違いないと思われるところにたどりついてはじめて身を横にして、やっと水の来(きた)り沈めるに任せていたという形跡もあったから、とてもそれは、二人相抱いて、高いところから落ち、一気に生涯を片づけてしまったというあざやかな手際にはいかなかったこと、全く無経験無知識な身の投げ方をしている――心中にそうたびたび経験や知識があってはたまらないけれども、それにしても幼稚極まる身の投げ方をしていたことが、見る人をいじらしがらせた...
中里介山 「大菩薩峠」
...遠浅の礁湖の中で動かなくなって了う...
中島敦 「光と風と夢」
...ところが困ったことには直江津の海はきわめて遠浅であって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...曰く 兄達は胡桃を食らふ塗籠の小さきけものの類に君呼ぶ沙川の大方しみて海に出づ外へ流るる我が涙ほど遠浅の沙浜を歩いてゐると川の水の大部分は沙にしみ込みその末が僅に海に落ちるのを渡ることがよくある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...いよいよ遠浅になったイシカリ河口の船着き場は...
本庄陸男 「石狩川」
...浜そのものは虹ヶ浜の方が清潔であるし広いし遠浅でようございますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...遠浅の海は醜い底肌(そこはだ)を曝(さら)し...
山本周五郎 「青べか物語」
...下にいてお迎えせい」浜は遠浅らしい...
吉川英治 「私本太平記」
...この辺は」「遠浅です」「むりに漕ぎ入れるには及ばぬぞ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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