...『どうぞ御遠慮なく...
石川啄木 「雲は天才である」
...先にたって遠慮なく急ぎながら...
伊藤野枝 「転機」
...君は人造人間の出来具合(ぐあい)について、遠慮なく、批評をしてくれたまえ」フリッツ大尉は、そういって、私をエレベーターにのせて、別室へつれて行った...
海野十三 「人造人間の秘密」
...尚小生に為し得る事は喜んで御用命可致候間御遠慮なく仰せ付被下度候...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...遠慮なく拝借いたします...
太宰治 「新ハムレット」
...どうぞ御遠慮なく!」「これはどうもうっかりしておりまして...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...自分の魂が遠慮なく火の中を馳(か)け廻って...
夏目漱石 「坑夫」
...遠慮なく仰しやい」「少し御金(おかね)の工面(くめん)が出来(でき)なくつて?」三千代の言葉(ことば)は丸で子供の様に無邪気であるけれども...
夏目漱石 「それから」
...遠慮なく畳の上を暗くした...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...好い人間たちが遠慮なく通つてゆく...
長谷川時雨 「夏の夜」
...お線香とお華(はな)をこれで(金を握らせる)遠慮なく取ってくれろ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...遠慮なく申しますぜ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...どうぞ御遠慮なく...
村山籌子 「お猫さん」
...君も遠慮なく飛び込んで盛んに飲んで呉れ給へ...
牧野信一 「山彦の街」
...「こいつあいけねえ! おまはんは!」逃げ足が立った容子!闇太郎もハッキリと、今こそ思い出して、ガラリと、遠慮なく、雨戸をあけると飛び出して、「おめえは、法印! 何で逃げる――」島抜け法印、まるで思いも懸けぬところで闇太郎に再会したので、尻尾をつかまえられている相手――怖い相手――お初を捕え得ぬうちは、顔の合わせられぬ相手――逃げようとして、足が動かず、立ちすくみになってしまったところを、闇太郎の、すばやい手が、グッと、腕をつかんだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...費用が見積りを越すようなら遠慮なくそう云ってくれってさ...
山本周五郎 「さぶ」
...遠慮なく書いてみようという気になりました...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...御遠慮なく明日はノルマンデイで帰って下さい...
横光利一 「旅愁」
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