...教育家のやうな安ツぽい――」と云ひかけて義雄は老人の聽いてゐるのを遠慮したが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」私はいやらしく遠慮した...
太宰治 「津軽」
...多分これ以上の交際を遠慮したのであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...他の乗客の窮屈さに少しでも貢献することを遠慮したほうがよさそうにも思われる...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...これも遠慮したほうがよさそうに思われる...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...自分のいることに遠慮したのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは遠慮したほうがよさそうである...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...遠慮した言い振りであった...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...仕方なしにさういふ言葉遣(づか)ひを遠慮した...
夏目漱石 「点頭録」
...千種君は遠慮した方が宜(い)いだろう」「…………」千種十次郎は...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...路地が狭いので遠慮したのか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...と遠慮したような笑い方をし...
火野葦平 「糞尿譚」
...あまり馬鹿気てゐるんで遠慮した...
牧野信一 「秋・二日の話」
...私はそれを遠慮したわけぢやないんです...
牧野信一 「円卓子での話」
...いつも華奢(かしゃ)に流れることは遠慮したいとお言いになる院も...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...と遠慮した口ぶりで云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...母も医者も共に控えのほうへ遠慮した...
山本周五郎 「落ち梅記」
...御(ご)大葬の済む迄は御(ご)遠慮したいと思ふので芝居へも行(ゆ)かない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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