...それを四方から遠巻きに取り囲んで口々に何か言っているのである...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...その證拠にはときどき私が赫(かつ)としてむかつてゆくと彼は一騎打ちをしずにうまく逃げて遠巻きにひとを苦しめようとする...
中勘助 「銀の匙」
...遠巻きにじりじりと攻め立てれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...怖々(こわごわ)とそれを遠巻きにして取詰めて行くあんばいで...
中里介山 「大菩薩峠」
...十幾本かの十字架を遠巻きに燻(いぶ)し立ててゐるその薪の火がその十字架に燃えうつり...
長與善郎 「青銅の基督」
...花嫁姿のお静を遠巻きにして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大勢で遠巻きにしながら...
久生十蘭 「蝶の絵」
...五間に十二間の長い一廓(かく)を遠巻きにして直接関係のない人々も群れていた...
本庄陸男 「石狩川」
...鬼、ひょっとこ、狐、天狗、将軍たちが、面をかむっていなくても鬼の面と化した大鬼を、遠巻きにして、一方を追えば一方から石を投げして、やがて芋畑は世にも奇妙な戦場と化した...
牧野信一 「鬼涙村」
...遠巻きに集まって来た...
山本周五郎 「ひとごろし」
...甲斐を遠巻きにしていたなにかが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...遠巻きに鹿の群れを巻き包んで来た耶馬台(やまと)の国の兵士であった...
横光利一 「日輪」
...そして敵兵の影を遠巻きに退路をつつみ...
吉川英治 「三国志」
...扇形(おうぎがた)になってジリジリと野武士の隊伍(たいご)を遠巻きに抱いてきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...遠巻きに警戒していよう...
吉川英治 「新書太閤記」
...寄手は、朝倉家の猛将、毛屋(けや)七左衛門であったが、決死の兵にぶつかって多くの味方を損じるよりもと、遠巻きにして、完全な包囲形を作っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...囈言(うわごと)のような声を放って遠巻きに見まもっているだけだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...遠巻きにしていた敵勢は...
吉川英治 「新書太閤記」
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