...自身から遠ざかるにしたがいだんだんと不正確になり...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...遠ざかるよりほかに道はないことと思います...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...「天狗(てんぐ)」や「河童(かっぱ)」の類となると物理学や気象学の範囲からはだいぶ遠ざかるようである...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...歴史と論理とを相互に相遠ざかる二つの方向として対立せしめて片づけるのを常とする...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...何となれば天体を包んでいるエーテルは天体を遠ざかるに従ってその密度を無限に小にするにしても決して空間を虚とはしないであろうからである...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...原型から益々遠ざかる一方だと考えざるを得なかった処に...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...都市が後方に遠ざかることは...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...民族が本を読むことの習慣から遠ざかる徴しのはじめであり...
中井正一 「「焚書時代」を脱却」
...北斎はここにおいて支那画の典型に遠ざかると同時に浮世絵在来の形式を超越し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...次第に詩文学から遠ざかるやうになつてしまつた...
萩原朔太郎 「小説家の俳句」
...するとそれは水平線のやうに遠ざかる...
堀辰雄 「眠れる人」
...この対座の一瞬々々に双方の考えがずんずん遠ざかるような焦燥を感じだした...
本庄陸男 「石狩川」
...客観から遠ざかれば遠ざかるほどそれを洞見すべき点に近づくもののごとくに想像するところの...
三木清 「科学批判の課題」
...自然を遠ざかるものは...
柳宗悦 「工藝の道」
...涌谷さまや松山どのとは遠ざかるばかりなのです...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ここを遠ざかるに従ってチラリホラリとなって行くところを見ると...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...◇悪人の手…………女中が遠ざかるにつれてブルブルとふるえつつ...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...彼方(かなた)へ遠ざかる舟の影すら...
吉川英治 「新書太閤記」
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