...まあ、昔自慢してあわれなことでございますが、父の達者な頃は、前橋で、ええ、国は上州でございます、前橋でも一流中の一流の割烹(かっぽう)店でございました...
太宰治 「火の鳥」
...ロシア人よりも露語の達者な劉君が一緒に行ってくれると言うんだから...
林不忘 「安重根」
...今度は無病息災われながら達者なるにあきれ候...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...達者な駕人足とを...
直木三十五 「南国太平記」
...あのお喋(しゃべ)りの達者な坊さんも……」「それですよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐ろしく達者な字ぢやないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人が達者なうちから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...旦那樣がお達者な頃...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...達者過ぎるほど達者なお専の首が締められるわけはない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...最も職業的な悪達者な文字で「見切物」と三字...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なかなか達者な筆つきで...
林芙美子 「朝御飯」
...彼は達者な泳ぎ手で...
牧野信一 「鬼涙村」
...私の下の級で「Aさん」は文章達者な人だと云う事が話に出た事があるし又その文章を見せてもらった事も有ったが...
宮本百合子 「M子」
...(ニ)昔は馬方蕎麦を打って蕎麦屋の職人の達者な者は...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...「すぐにその達者な足を使われる」つまりおあしを使われる...
山本周五郎 「青べか物語」
...如何に達者な仕手方(翁自身)と雖(いえど)も十分の舞台効果を挙げる事が出来ない筈である...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その助手の一人で語学の達者なミキ・ミキオという青年が...
夢野久作 「暗黒公使」
...達者なものが大勢いる...
吉川英治 「私本太平記」
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