...先達ての折も伺いましてごわりましてな...
泉鏡花 「婦系図」
...先達ての縁談のことについて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...あの先達ての様子といい...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...で、それよりも寧(いっ)そ悄気(しょげ)た照れ隠しに、先達ての、あのしごきをくれた時のことを、面白く詳しく話して、陽気に浮かれていた方が好い、他人(ひと)に話すに惜しい晩であった、と、これまでは、其の事をちびり、ちびり思い出しては独り嬉しい、甘い思い出を歓(たの)しんでいたが、斯う打(ぶ)ち壊されて、荒されて見ると大事に蔵(しま)っていたとて詰らぬことだ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...「先達ての下山総裁事件ね...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...先達ての人形の店の夢のような話で...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...つい先達てのことですよ...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...先達ての告白を再び同じ室(へや)のうちに繰り返して...
夏目漱石 「それから」
...先達ての手紙は、果して平岡の手に渡つたかどうか、夫(それ)さへ疑(うたが)はしくなつた...
夏目漱石 「それから」
...又は先達ての旅行先で...
夏目漱石 「それから」
...「先達ての歌舞伎座は如何(いかが)でした」と梅子が聞いた時...
夏目漱石 「それから」
...先達ての手紙は、果して平岡の手に渡ったかどうか、それさえ疑わしくなった...
夏目漱石 「それから」
...先達ての手紙は御覧になりましたか...
夏目漱石 「それから」
...盛国 汝、先達ての旅人よ、何故に弁えもせず松王殿の難儀に替わってやろうというのか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...先達てのように一寸林町からかりるか派出婦たのむかします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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