...ちやうど此のあたりは国道筋でも人家(じんか)が疎(まば)らになつてゐて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...本論にはいってからのやや複雑を免れない道筋でも専門家以外には味わわれないようなものばかりであるとは思われない...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...東海道筋でいってみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...相客というのは、先刻街道筋で、女巾着切りを介抱している時、近々と眺めながら、素知らぬ顔をして通って行った、二人の浪人者に紛れもなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相客といふのは、先刻街道筋で、女巾着切(をんなきんちやくきり)を介抱してゐる時、近々と眺め乍ら、素知らぬ顏をして通つて行つた、二人の浪人者に紛(まぎ)れもなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうせもういちど御船蔵へもどらなくちゃアならねえのだからちょうど道筋です」『坊主軍鶏』を出て大川端にそって行き...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...午後は近くの街道筋で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それは理性の歩んで行くべき正当な道筋でないのだ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...随分登る時には楽でない道筋であった...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...是は将軍家茂入京の道筋である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これが一つの道筋である...
森鴎外 「雁」
...如何に簡素極りない自然な道筋で...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それが当然(あたりまえ)の道筋で...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...だから、列の順序が、ひとつ間違っても、すぐ喧嘩となりかねない緊張ぶりと、また混雑で、時刻はおくれ、しかも道筋では、見物の桟敷(さじき)やら人波でしばしば停頓を見、ために、尊氏直義の車が天龍寺についたのは夕がたになってしまい、全山の僧侶は、八十四間(けん)の山門廊から、これを松明(たいまつ)で迎えたような有様だった...
吉川英治 「私本太平記」
...もっとも、お若い頃には、よく諸国を飛び歩かれたものですが」「いつか柳営(りゅうえい)で、その旅のはなしが出た折、将軍家の問いにたいし黄門光圀が答えられたことばには、自分ほど世間を歩いていないものはない、東北では、将軍家のお供をして、日光の御廟(ごびょう)へ詣ったのが、ただ一つの思い出であり、東海道筋では、幼年のとき鎌倉の菩提寺(ぼだいじ)へ参詣したことがある限(き)りじゃ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...この道筋でもないかしらて?」「なにをさがしておるのか」「人の死んだ家でございます」「それならあった」「お...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もうこの街道筋では...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ここは城下端れの街道筋で...
吉川英治 「宮本武蔵」
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