...籠(かご)を出た鳥の二人は道々何を見ても面白そうだ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...加集が道々話したに依ると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...道々に見てきたような立退先の立て札一つ建っていなかった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...そして道々いくどもおなじことを喋りちらしながら...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...山名宗三の道々の心持を図解すると...
江戸川乱歩 「接吻」
...道々蹠(あしのうら)は地に着かなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...それも道々取り沙汰するのを聞いたのであるが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...野菊や花薄(はなすすき)を道々折っては...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...道々あんたにとてもいいお話を一つ聞かしてあげるわ! 今のはね...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...私の道々聞いて來たのは...
中島敦 「環礁」
...それから湯島へ引返す道々...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御出入りの古道具屋から求められた品だ」「その古道具屋を御存じありませんか」「仲橋の北田屋とか申したが――」明神下から湯島天神町への道々平次と久保木桂馬との話は續きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その場で息を引取つたよ」道々お玉ヶ池の玉吉は説明してくれました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...道々、勇美子の説明するのを聴くと、――花婿春藤良一と花嫁の詩子(ふみこ)を乗せた自動車が、渋谷の春藤家を出ると間もなく、暗い路地の中から、待ち構えて居たように一台のボロ円タクが飛出して、花嫁の詩子(ふみこ)の乗って居る側へ、全速力で叩き付けたのでした...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...子は帰る道々、どうしても、彼方からは金は返ったのだけれ共山田の家で消えて仕舞った様な気がしてたまらなかった...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...また大淀まで、今度は軽便鉄道で戻るのだが、道々、私共は本当に見渡す限り快闊な日向の風好を愛した...
宮本百合子 「九州の東海岸」
...柳生、相楽のあたりへ来ると、甚内は道々、こう触れて行った...
吉川英治 「新書太閤記」
...白酒を道々撒いて歩いた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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