...思ふに過分なる尊敬は僕のやうな者に對して準備された新しい十字架だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...これは私として過分な欲求であると見られるかも知れないけれども...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...わざと思切って吝(しみ)ったれな真似をした挙句(あげく)に過分な茶代を気張って見たり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...豪(えら)いものじゃ」「これはこれは過分なる御褒(おほ)めの言葉で恐れ入ります...
海野十三 「地軸作戦」
...此二人は私共夫婦には誠に過分な子で御座いましたので...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...だって今このとおり過分なほどのおもてなしを受けていますものね...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...過分な幸福を授けてくださった...
長谷川時雨 「古い暦」
...相手はこんな過分な支払いに対してほんとうは何も特別なことをやることができないのですから...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...過分なまでの愛情を表明され...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...過分な物を頂きまして……」「なんの...
火野葦平 「花と龍」
...こんなことが不つりあいに見えないのは女からいえば過分なことであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「突然の御恩命はあまりに過分なお取り扱いで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あなたの御堂の仏様にしていただきますことはあまりに過分なことだと思います...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...少年として過分な小遣を貰っているのに...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...過分な至嘱(ししょく)をもって...
吉川英治 「三国志」
...呂蒙は過分なるおことばと恐縮してすぐ席へ来た...
吉川英治 「三国志」
...過分な大任にござりますれば」彼は敢(あ)えて...
吉川英治 「新書太閤記」
...半兵衛も秀吉も過分なお賞(ほ)めにあずかったが――明石一族の降伏は...
吉川英治 「新書太閤記」
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