...幾多のことを運命の過分な恩寵と感ずるやうになつて來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...我にも汝にも過分なる事ぞ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...奥様が過分な道具を調えて下すった...
泉鏡花 「悪獣篇」
...わざと思切って吝(しみ)ったれな真似をした挙句(あげく)に過分な茶代を気張って見たり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...此二人は私共夫婦には誠に過分な子で御座いましたので...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...私は二人が私に対してもっている過分な希望を読んだ...
夏目漱石 「こころ」
...私には過分な金だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...過分なまでの愛情を表明され...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...何よりも、あの不自然な又七夫婦の態度、すこし過分な、羽二重の熨斗(のし)、四日前の大浚え、それから暗打(やみう)ち――助五郎はにやりと笑った...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...強壮なる男子にてもこれ以上を食するは過分なり...
村井弦斎 「食道楽」
...過分な幸福をどう処置してよいかわからぬふうでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんなことが不つりあいに見えないのは女からいえば過分なことであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...官兵衛は心中にその過分な辞をすこし疑ったが...
吉川英治 「黒田如水」
...やや過分な矜持(きょうじ)ではないでしょうか...
吉川英治 「三国志」
...私の城へ来て」「垢(あか)じみたこの貧客に、ご家中まで遣(つか)わされ、かつ今日は、過分なお出迎え...
吉川英治 「三国志」
...「これはこれは過分な礼物...
吉川英治 「三国志」
...過分なおことばやら恩賞のお約束やら...
吉川英治 「新書太閤記」
...つまらん疑念をおかけしたようで申しわけない」「それどころか、過分な恩恵...
吉川英治 「新・水滸伝」
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