...過って蒲鉾(かまぼこ)と目刺を買ったより一層の愚じゃ...
泉鏡花 「悪獣篇」
...ところが誤てる独逸(ドイツ)の政略のために露国は過って...
大隈重信 「吾人の文明運動」
...一人の労働者風の男が酔っぱらって過ってある酒場の窓ガラスを毀したというので...
大杉栄 「獄中記」
...そしてまさにこの点において私が過っていたか...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...今この適用条件を過って公式を応用した場合が...
戸坂潤 「思想としての文学」
...清さんがあの崖から過って滑り落ちたのだとは...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...自分の考え方が過っていたことを悟るであろう...
蜷川新 「天皇」
...だが日を経るに伴れて益々変梃で終ひには銀座などで出過ってもどちらもその顔つきは厭に嶮しく果はフンといふやうな態度を示すに至ったのである...
牧野信一 「喧嘩咄」
...過っては試みることである...
三木清 「哲学入門」
...一猴過って海に陥るを救わんとて他の一猴その身に絡(からも)うた縄を投げたが短くて及ばず...
南方熊楠 「十二支考」
...猫は庭で過って蝶(ちょう)とか...
室生犀星 「生涯の垣根」
...ほとんど朧(おぼろ)げな記憶を過っても...
室生犀星 「みずうみ」
...過ってこの結果をみたるやと...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...狃染(なじみ)の芸者が風邪を引いているのを過って盛り殺した奴で……」「……そうかそうか……あの医者にかかっちゃ堪まらん……フムフム...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...同技師が見本として提出したる二個の漁業用爆弾が過って炸裂し...
夢野久作 「爆弾太平記」
...過って呂布の家へそれを届けてきたのじゃ...
吉川英治 「三国志」
...小宰相は過って落ちたのじゃ...
吉川英治 「私本太平記」
...足場綱をゆるめて、船腹の足場を下げるさいに、過って、ロップが外(はず)れない為にである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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