...二村に百姓をして一生を過ごすものの夢想することも出来ないような安楽な老後を送っている爺様がどうして発狂したのだろうか...
犬田卯 「一老人」
...半歳を雪の下に埋もれて過ごす耕地のことで...
犬田卯 「荒蕪地」
...彼はそこでわれわれとともに夏まで過ごすつもりかと思われた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しかしともかくも日本の国の富が年々二億円ずつ煙と灰になって消失しつつある事実を平気で見過ごすということは少なくも為政の要路に立つ人々の立場としてはあまりに申し訳のないことではないかと思われるのである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...とこう睨(にら)んだのを見過ごすわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...つい寝過ごすもんだな」彼は云い訳らしい事をいって...
夏目漱石 「明暗」
...世の見物人より喝采(かっさい)を受けることなくして世を過ごすが...
新渡戸稲造 「自警録」
...一日じゅうクラムと同じ部屋で過ごすし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そこで一日を過ごすことを...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...この海岸で時を過ごすのだった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...その窓に凭れながら過ごす...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...そこで日夜を過ごす事に充分な満足を感じてゐたのである...
松永延造 「アリア人の孤独」
...その後親の遺した物を売り食いして過ごすに...
南方熊楠 「易の占いして金取り出だしたること」
...考えてなければ有るか無いかも知らずに過ごすようなものかも知れない...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...その外天気の好い夜昼を何千度(たび)でも楽んで過ごす事が出来る...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...人はそれ等のものなくして毎日を過ごすことが出来ぬ...
柳宗悦 「雑器の美」
...引留められて冬を過ごすことになった...
柳田国男 「雪国の春」
...正月は旅で過ごすつもりか」などと...
吉川英治 「新書太閤記」
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