...何やら呟き乍ら蹣跚(よろよろ)とした歩調(あしどり)で行き過ぎた...
石川啄木 「鳥影」
...しかしその事はもはやかれこれいうべき時期を過ぎた...
石川啄木 「弓町より」
...「そうさ……あれはいつ頃じゃったっけなア……何でも二十日(はつか)ばかり過ぎた時分じゃ...
橘外男 「墓が呼んでいる」
......
立原道造 「萱草に寄す」
...するとそれは多くの場合にたいていはあまりに付き過ぎたものになっていることを発見するのが常である...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...これぞと云って功績のない自分が分に過ぎた社会的待遇を受けていることが感激に堪えないので...
戸坂潤 「社会時評」
...それは現在のうちにちらと映ずる過ぎた幼時の心であった...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...またあんまりふざけ過ぎた五郎時致でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...女が通り過ぎたあとは...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...少し新し過ぎたし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すなわち階級的なるに甘んじた文明ではないというのはこれ少しくいい過ぎた論である...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...キミは知り過ぎた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...人生上の苦悩を彼に向つて喋舌り過ぎたのである...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...五分は瞬間に過ぎた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...会話に出過ぎた失策をしそうには見えないからである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...思わず飲まされ過ぎた直し酒に...
夢野久作 「斜坑」
...ですから私は温泉ホテルの前をすこし行き過ぎた湯の川橋の袂(たもと)で自動車を止めて貰いました...
夢野久作 「少女地獄」
...また過ぎたそこでの自分のことも思い泛べたらしい眼鏡の光りだった...
横光利一 「旅愁」
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