...九歳の彼は同年の私の男の子の遊び友達だった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ひょっとしたら幼年時代の遊び友達の面影(おもかげ)ではないかしら...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...遊び友達や舞妓をきやつきやつ言はせる事の好きな人に...
薄田泣菫 「茶話」
...昔の遊び友達、あるいは朝湯で知合った人、または質屋の手代(てだい)、出入りの大工、駕籠(かご)かきの九郎助にまで、とにかく名前を思い出し次第、知っている人全部に、吉野山の桜花の見事さを書き送り、おしなべて花の盛りになりにけり山の端毎(はごと)にかかる白雲、などと古人の歌を誰(だれ)の歌とも言わず、ちょっと私の歌みたいに無雑作らしく書き流し、遊びに来て下さい、と必ず書き添えて、またも古人の歌「吉野山やがて出でじと思ふ身を花散りなばと人や待つらむ」と思わせぶりに書き結び、日に二通も三通も里人に頼んで都に送り、わがまことの心境は「吉野山やがて出でんと思ふ身を花散る頃はお迎へたのむ」というような馬鹿げたものにて、みずから省みて苦笑の他なく、けれども、かかるせつなき真赤な嘘もまた出家の我慢忍辱(にんにく)と心得、吉野山のどかに住み易(やす)げに四方八方へ書き送り、さて、待てども待てども人ひとり訪ねて来るどころか、返事さえ無く、あの駕籠かきの九郎助など、かねがね私があれほどたくさん酒手をやり、どこへ行くにも私のお供で、若旦那(わかだんな)が死ねばおらも死にますなどと言っていたくせに、私があれほどていねいな手紙を書き送ってやったのに一片の返事も寄こさぬとは、ひどいじゃありませんか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...堀木のような遊び友達は別として...
太宰治 「人間失格」
...『その米三君の子息の清蔵と遊び友達だつて言ふから...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...家は肥料問屋で磯野はその時分からいろいろの遊び友達を持っていた...
徳田秋声 「足迹」
...自由な遊び友達のほしい時もあった...
徳田秋声 「縮図」
...私は小児心(こどもごころ)に、父が戦争に行っていることが、非常に誇りであり、遊び友達の中で、肩身が広かった...
徳永直 「戦争雑記」
...遊び友達が明日には戻ってくると信じて...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...遊び友達と別れて家へ帰るのが残り惜しくてならないのだ...
永井壮吉 「冬日の窓」
...併し遊び友達には...
野村胡堂 「死の予告」
...遊び友達でもないと言った...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...主人新六の遊び友達には少し固すぎますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「伯父に見えない遊び友達のことを話させればいい」スティーヴンが提案した...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...彼女の小さな遊び友達のところへ飛んで行って...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...いつも遊び友達を離れてゐるやうな女の童に詩に見るやうなさびしい瞳を持つた子がをります...
室生犀星 「ザボンの実る木のもとに」
...遊び友達などというものほど...
吉川英治 「新書太閤記」
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