...ひょっとしたら幼年時代の遊び友達の面影(おもかげ)ではないかしら...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...しかし彼等はいつも私の遊び友達でした...
薄田泣菫 「草の親しみ」
...遊び友達はいまは全く薄気味わるくなり...
太宰治 「新釈諸国噺」
...昔の遊び友達、あるいは朝湯で知合った人、または質屋の手代(てだい)、出入りの大工、駕籠(かご)かきの九郎助にまで、とにかく名前を思い出し次第、知っている人全部に、吉野山の桜花の見事さを書き送り、おしなべて花の盛りになりにけり山の端毎(はごと)にかかる白雲、などと古人の歌を誰(だれ)の歌とも言わず、ちょっと私の歌みたいに無雑作らしく書き流し、遊びに来て下さい、と必ず書き添えて、またも古人の歌「吉野山やがて出でじと思ふ身を花散りなばと人や待つらむ」と思わせぶりに書き結び、日に二通も三通も里人に頼んで都に送り、わがまことの心境は「吉野山やがて出でんと思ふ身を花散る頃はお迎へたのむ」というような馬鹿げたものにて、みずから省みて苦笑の他なく、けれども、かかるせつなき真赤な嘘もまた出家の我慢忍辱(にんにく)と心得、吉野山のどかに住み易(やす)げに四方八方へ書き送り、さて、待てども待てども人ひとり訪ねて来るどころか、返事さえ無く、あの駕籠かきの九郎助など、かねがね私があれほどたくさん酒手をやり、どこへ行くにも私のお供で、若旦那(わかだんな)が死ねばおらも死にますなどと言っていたくせに、私があれほどていねいな手紙を書き送ってやったのに一片の返事も寄こさぬとは、ひどいじゃありませんか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...学校や遊び友達が一緒だったというのではありませんが...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...『その米三君の子息の清蔵と遊び友達だつて言ふから...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...家は肥料問屋で磯野はその時分からいろいろの遊び友達を持っていた...
徳田秋声 「足迹」
...待合のマダムと客というにはやや親密すぎる程度の遊び友達という以上の何物でもなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...併し遊び友達には...
野村胡堂 「死の予告」
...遊び友達でもないと言った...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...その代り遊び友達には此上もなく調法な男でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「伯父に見えない遊び友達のことを話させればいい」スティーヴンが提案した...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...遊び友達の一日の食料をもっている事に満足した...
長谷川時雨 「西川小りん」
...登校前の遊び友達になって過していた...
平林初之輔 「人造人間」
...遊び友達の良き着物着るを見るにつけても...
福田英子 「妾の半生涯」
...私も遊び友達に飽きてしまって...
室生犀星 「幼年時代」
...彼女が昔の遊び友達であつた同じ年頃の娘達と一緒に外を出歩くのを餘り好まなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...聞けば同君の祖母はお傳の遊び友達であつたといふ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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