...彼は遅鈍な性格で、物事に気づかないことが多い...
...科学に遅鈍な人でも、努力すれば理解できるようになる...
...遅鈍な反応をする人に対して、イライラすることがある...
...学習障害が原因で、遅鈍な子供もいる...
...遅鈍なペースで進んでいるプロジェクトは、早急に見直しが必要だ...
...一個人よりも活動の遅鈍になり勝ちな社会的生活にあっては...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...「こうっと……あすこは太兵衛さんや作造さんの家の墓があるところなんだが……そんな綺麗な坊っちゃんでお墓詣りをなさる人ちゅうと東京の方には違えねえんだが……病身らしい方でお藤さんという女中さんを連れて……お爺さんを連れた坊っちゃんちゅうと……一体誰だろうなあ?」とこの善良な遅鈍らしい百姓は腕組みをして考えていたが...
橘外男 「逗子物語」
...玉のほうは三毛とは反対に神経が遅鈍で...
寺田寅彦 「子猫」
...遅鈍な白(しろ)は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そのどこか遅鈍そうな而も澄みきった眼を見ると...
豊島与志雄 「香奠」
...また揺籃(ようらん)の底に夢みる遅鈍な存在の生命の律動――あるいは悲しいあるいは楽しいやむにやまれぬその欲望...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...愚者においては平穏な遅鈍な楽天思想とよく調和して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...結論として、政治の愚劣さ、制度の愚劣さに、いつとはなく突き当った私は、蛙の遅鈍さ、周囲への無関心さに、心惹かれ、同時にまたそれから嘲笑される...
豊島与志雄 「聖女人像」
...感覚遅鈍だ...
豊島与志雄 「慾」
...第三段は人を遅鈍になし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かくまで人間を遅鈍(ちどん)にするものだろうか...
永井荷風 「曇天」
...五十年の生涯の遅鈍な観察から生れた・彼自身の感想に違いない...
中島敦 「狼疾記」
...卵殻もどきの貴公子の微笑と遅鈍な子供の白血球とは...
中原中也 「在りし日の歌」
...いかに遅鈍(ちどん)な私だって...
夏目漱石 「行人」
...その場の頭が遅鈍なのである...
牧野信一 「毒気」
...怒れば如何にも己れの遅鈍を今更披瀝するやうな臆病さに囚はれたり...
牧野信一 「毒気」
...遅鈍な尿意がもよおしてそのために一時間か一時間半ごとに...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...吾々はかくも遅鈍ではいられないはずである...
柳宗悦 「民藝四十年」
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