...何ぞ進歩の遅々たるに焦燥(せうそう)の念無きを得可けんや...
芥川龍之介 「骨董羹」
...他の人々が遙かに前進している後方に私は強力と共に遅々として歩いた...
高浜虚子 「富士登山」
...私の遅々たる徐歩主義は漸く勝を占めかけて...
高浜虚子 「富士登山」
...雨の日の遅々とした灰色の曙(あけぼの)だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...前進は遅々として困難だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ロイドに手伝わせながら「退潮(エッブ・タイド)」遅々として進行中...
中島敦 「光と風と夢」
...人智によるその認識が遅々としているかということなのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...その進行の遅々たるだけ...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...「二月三月日遅々...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...ただ血の環りが遅々としてのろくさいことに起因している...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そしてそれがいかにも遅々としていればいるほど...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...斯うして牛歩遅々乍ら着実に(スロウ・バット・シュア)...
牧逸馬 「双面獣」
...個人の蓄積は最も心が進まず遅々として行われるものとなろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...土地への資本の蓄積は遅々たるものであり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ここまで達するのには遅々とした歩みであった...
柳宗悦 「京都の朝市」
...幸いなことには前代の変遷は遅々としており...
柳田国男 「木綿以前の事」
...歩みも遅々(ちち)と...
吉川英治 「私本太平記」
...しかし改善は極めて遅々としているために...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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