...そうして飢えが逼(せま)ってきた...
有島武郎 「ドモ又の死」
...逃亡しないまでも家の中に逼塞している者が多かった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...さなかの逼苦も柔らげられるのであった...
鷹野つぎ 「窓」
...余裕のある逼(せま)らない慷慨(こうがい)家です...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...恐らく彼を圍む者彼に逼りて苦しめむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...第六 水野越前守の改革内潰(ないかい)外逼(がいひつ)の趨勢(すうせい)は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...二十五栃木の大中寺に逼塞(ひっそく)の神尾主膳は...
中里介山 「大菩薩峠」
...呼息逼(せま)り白刃(はくじん)閃(ひらめ)く此刹那(せつな)...
夏目漱石 「人生」
...此所(こゝ)迄押し逼(せま)つて来(き)た前後の関係と云ひ...
夏目漱石 「それから」
...けれども悪い時は意地になってわざと見せろと逼(せま)る事があった...
夏目漱石 「道草」
...下手ならいくら鉄砲が好くったって取れないさ」「じゃ小父さんこれで雀打ってくれる? これから宅(うち)へ行って」好い加減をいうとすぐ後(あと)から実行を逼(せま)られそうな様子なので...
夏目漱石 「明暗」
...お延の時間が逼(せま)っているのを承知の癖に...
夏目漱石 「明暗」
...ただ暗い中から寒い空気がにわかに肌に逼(せま)って来た...
夏目漱石 「門」
...私は蛙のやうに逼ひ出さずには居られなかつた...
牧野信一 「剥製」
...これが不景気助長の金融逼塞を甚だしからしめて居るに違いない...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...鏡子はもう幾分(ふん)かの後(のち)に逼(せま)つた瑞木や花木や健(たかし)などとの会見が目に描かれて...
與謝野晶子 「帰つてから」
...呂布(りょふ)の根城へ逼(せま)った...
吉川英治 「三国志」
...いわゆる大覚寺統の――後醍醐方の公卿と忌(い)まれて――逼塞(ひっそく)していた公卿ばらも...
吉川英治 「私本太平記」
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