...蟻の群の様に一条の黒い長い線が沙漠の遠いはてに逶(ゐい)としてうねつてゐるのが見えた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...逶(うねくね)した徑(みち)が嶺に盡きると...
石川啄木 「赤痢」
...田の中を逶(うね)つた路が細い...
石川啄木 「鳥影」
...長い手紙が擴げたなりに逶(のたく)つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...さも力無げに逶(のたく)つて居る許り...
石川啄木 「漂泊」
...北上川に縺(もつ)れて逶(うねうね)と北に走つた...
石川啄木 「天鵞絨」
...北上川に縺(もつ)れて逶(うねうね)と北に走つた...
石川啄木 「天鵞絨」
...東山逶として、恰も畫けるが如し...
大町桂月 「常磐の山水」
...御嶽の連山逶として横はる...
大町桂月 「八鹽のいでゆ」
...其地如レ敷レ玉、闕台映、楼台玲瓏、目所レ不レ見、耳所レ不レ聞、携レ手徐行、到二一大宅之門一、女娘曰、君且立二此処一開レ門入レ内、即七豎子来相語曰、是亀比売之夫也、亦八豎子来相語曰、是亀比売之夫也、茲知二女娘之名亀比売一、乃女娘出来、嶼子語二豎子等事一女娘曰、其七豎子昂星也、其八豎子者畢星也、君莫レ恠終焉、即立レ前引導、進入二于内一、女娘父母共相迎、揖而定坐、于レ斯称二説人間仙都之別一、二談議人神偶会之喜一、乃薦二百品之芳味一、兄弟姉妹等、挙レ杯献酬、隣里幼女等、紅顔戯接、仙歌寥亮神逶、其為二歓宴一、万二倍人間一、於レ茲不レ知二日暮一、但黄昏之時、群仙侶等漸々退散、即女郎独留、雙眉接レ袖、成二夫婦之理一、万葉詩人は「二人入居て、老もせず死にもせずして、永世に有けんものを」と歌い、『古事記』は海神の宮殿を形容して、「魚鱗の如(ゴト)作れる宮」と云い、二神結婚の条に、美智の皮八重を敷き、其上に畳八重を敷きしを記す...
高木敏雄 「比較神話学」
...その上の方に遠く青空を支へて湖東から湖北の天を繞らしてゐる山の容(すがた)が逶(ゐい)として連なつてゐるのが次第に明かに認められてきた...
近松秋江 「湖光島影」
...逶(いい)として不規則なる折線をもって二大陸を南北に横截(おうせつ)せり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...平岡逶(いい)として起伏し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...低地(ひくち)が高台になつて瀬の早い川が逶(うね/\)と通つてゐる処もあつた...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...一説に遠く是を望めば蜿蜒娜(えんえんじょうだ)として百蛇の逶(いい)するがごとし因て名づくといふ猶尋ぬべし夫木抄 正嘉二年毎日一首中咲花に錦おりかく高野山柳の糸をたてぬきにして民部卿知家吹たびに水を手向る柳かな 米冠と書いてある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...匍匐(は)い逶(もごよ)う...
南方熊楠 「十二支考」
...『古事記』には〈その産に方(あた)っては八尋の和邇(わに)と化りて匍匐い逶蛇(もこよ)う〉とあり...
南方熊楠 「十二支考」
...探勝路逶...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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