...着いて、逢うて、すぐ風呂があつたとは!坊ちやん、あなたは暴君ですね、毎日蝉を虐殺する、虐殺されながら蝉は鳴く...
種田山頭火 「行乞記」
...――・山から白い花を机に・春寒い夢のなかで逢うたり別れたりして・ひつそりさいてちります・機音とんとん桜ちる・さくらちるビラをまく・とほく蛙のなく夜半の自分をかへりみる・けふもよい日のよい火をたいて(澄太君に)・伸びるより咲いてゐる黎々火君にわかれしなの椿の花は一輪ざしに・おくつてかへれば鴉がきてゐた四月十四日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...マイナスの性格にばかり数多く出逢う時...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...また逢う折はあるかないか解らぬが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あっしの目と目が逢うと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...たまたま行路(こうろ)に逢う知人の顔にも...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...一度も相逢うことなく今日に到る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...怪人物に逢う事並に鶴の噴水の事服部の時計台はまさに九時を報じ出そうとする...
久生十蘭 「魔都」
...きっと、子分に欲しいんじゃよ」「玉井にも、意見を聞いてみます」「なんの意見を聞く?」「玉井が、逢うというか、どうか?……」「変なことばっかりいう奴じゃなあ...
火野葦平 「花と龍」
...逢う約束をしとったんじゃな?」「一昨日(おととい)...
火野葦平 「花と龍」
...おい」そう彼は胸衣(むねあて)を売っている女に街で出逢うと...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...あたかも故郷に帰りて知己朋友に逢うが如し...
福沢諭吉 「京都学校の記」
...人に金を借用してその催促に逢うて返すことが出来ないと云うときの心配は...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...逢う機会をとらえようとして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もう一度逢うということもできぬかとばかり歎(なげ)かれるのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もうこれかぎり逢うこともできないで死ぬのかと悲しんだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...逢う場所も二度以上は続かない」と彼は呟いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...呪い苦しんでいるのに出逢うごとに...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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