...逡巡(しゅんじゅん)の視線を漂わせていると...
芥川龍之介 「路上」
...逡巡はするが退却はしない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...故に俺は逡巡しながらも猶之を神と呼ぶのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...われ逡巡(しりごみ)して...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...またあえて逡巡として進まざるにあらず...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...どうぞお先へ……」僕は逡(ためら)った...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...あれは――」と帳場氏は言葉を切ってちょっと逡(ためら)った...
海野十三 「蠅男」
...「呀ッ!」と帆村の逡(たじろ)ぐ前に...
海野十三 「蠅男」
...逡巡(しゅんじゅん)するところなく...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...伯爵がいかに躊躇逡巡したか――最後の瞬間まで彼は躊躇していた――この事実は抹殺して...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...湯槽(ゆぶね)の中で身を浮かしながら少々逡巡(しゅんじゅん)していると...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...「これが彼(あの)……」と叔母(をば)は逡巡(ためら)つて宗助(そうすけ)の方(はう)を見(み)た...
夏目漱石 「門」
...私にはとても勤まりかねるからと逡巡(しゅんじゅん)したくらいでした...
夏目漱石 「私の個人主義」
...医師の方に逡巡のあるべきいわれはなく...
久生十蘭 「玉取物語」
...逡巡してゐると、「お粥だな?」彼の返事も待たず附添の一人が、かつさらふやうに茶椀と汁椀を持つて行つて了つた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...鷲が二羽 降りようとして舞つてゐる巖のあらはな巓を 私は仰ぎ 私はたちどまるその山の肩のあたり 林の盡きた笹原に 私は籠手を翳し私は逡巡する さてまづ晝餉をしたためる...
三好達治 「鷲」
...沈まんとする舟のきしめきにも逡巡(しゅんじゅん)しない勇気を身に覚える...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...もし狐疑逡巡(こぎしゅんじゅん)して...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索