...敢て之を乘り切ると逡巡して進化を拒むとの孰れを問はず...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...我等は逡巡として我等の「己れ」と別れ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...今は少しも逡巡(ためら)はず...
巌谷小波 「こがね丸」
...逡巡(しゅんじゅん)している八十助を無理に引張って行った...
海野十三 「火葬国風景」
...逡巡(しゅんじゅん)のときでは無い...
太宰治 「春の盗賊」
...近づくまいかといふ逡巡に...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...逡巡(しゅんじゅん)してる者らを多少奮い立たした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「絹帽(シルクハツト)で鰻(うなぎ)屋へ行くのは始(はじめ)てだな」と代助は逡巡した...
夏目漱石 「それから」
...「どうせもう着る事なんかなかろうとは思うんですが」といって逡巡(ためら)った彼女は...
夏目漱石 「明暗」
...(はっとして逡巡する)おなか え...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...ジョヴァンニは以前の光景を思い出して逡巡(しりごみ)しながら...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...すこし逡巡(しゅんじゅん)したのち...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...逡巡(ぐづ/″\)してゐずに愛(あい)ちやんは風(かぜ)のやうに走(はし)りました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...なんらの畏敬もなんらの逡巡も...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...人勇ある者動かざれば虎止って坐り逡巡(ためらい)耳を弭(た)れて去ると...
南方熊楠 「十二支考」
...彼に会うことを逡巡(しゅんじゅん)したり卑屈な弁解(べんかい)を考えてみたりする信長ではなかった...
吉川英治 「黒田如水」
...狐疑(こぎ)と逡巡(しゅんじゅん)をいだかせ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...破片が積み上がっているおかげで左手の大きな建物には一段と容易に入ることができたが、いざ長らく望んでいた機会が巡ってきたというその瞬間、我々は逡巡した...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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