...打とうか打つまいかと逡巡(しゅんじゅん)していた...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...逡巡せる光に在つては...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...仁右衛門は場主の一眼(ひとめ)でどやし付けられて這入る事も得せずに逡(しりご)みしていると...
有島武郎 「カインの末裔」
...」と逡巡(へどもど)する...
薄田泣菫 「茶話」
...と思うとまた突然に逡巡し始め...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...これは当人が逡巡(しゅんじゅん)するであろうことはほぼ間違いがないのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そら天狗巌(てんぐいわ)が見え出しました」逡巡(しゅんじゅん)として曇り勝ちなる春の空を...
夏目漱石 「草枕」
...剥膳(はげぜん)に向って逡巡(しりごみ)した当時がかえって恥ずかしい気持になった...
夏目漱石 「坑夫」
...百代子はまた僕の顔を見て逡巡(ためら)った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...これは住所氏名を問われて何か逡巡するところがあった為...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...医師の方に逡巡のあるべきいわれはなく...
久生十蘭 「玉取物語」
...すこし逡巡(しゅんじゅん)したのち...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...逡巡(ぐづ/″\)してる場合(ばあひ)ではないと知(し)つて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...なんらの畏敬もなんらの逡巡も...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...作者が恋愛した人との現実で苦しんでいた、人生に対する対手の狐疑、逡巡は、貧困や孤独な生活経験からたくわえられたものであった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...心に逡巡(しゆんじゆん)する怯(おくれ)もないが...
森鴎外 「大塩平八郎」
...外の寒さを思ふと何となく逡巡(ためら)はれて...
吉井勇 「酔狂録」
...狐疑(こぎ)と逡巡(しゅんじゅん)をいだかせ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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