...逃げようとて逃がしてたまるか」と頑張るものがますます勢いを逞(たくま)しくした...
有島武郎 「星座」
...下の人々もまだ逞ましい男と女であることだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...杉田の日焼した逞しい顔をじろじろと見つめ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...逞(たくま)しい情夫と力を合せて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...その日も出迎への俥の先に蹲踞(かいつくば)つてゐる逞(たくまし)い狗を見ると...
薄田泣菫 「茶話」
...その不逞(ふてい)な賛辞は私を元気づけた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...もっと空想を逞しゅうすることだ...
豊島与志雄 「自由人」
...小倉(こくら)の袴を穿いた逞(たくま)しい浪士であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...それ以上には想像を逞(たくま)しくすることがありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...各自(てんで)に口喧(くちやかま)しい陰占(かげうらなひ)を逞(たくま)しくされると間(ま)もなく...
長塚節 「土」
...逞(たくま)しい子でしたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ハタと逞(たく)ましい格子に突き當つたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...膨大な幹は永くつづいた生命の逞(たくま)しさを語っている...
本庄陸男 「石狩川」
...不図私が見ると鬼のやうに逞しい荒くれた毛脛の二本の脚部をすつかり露出して...
牧野信一 「心象風景」
...それは逞しい兇器のように急所を狙って進行している恐るべき一団にちがいないのだ...
横光利一 「上海」
...骨ぐみも逞(たくま)しかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...いまは朝廷から不逞(ふてい)なむほん人と視(み)られ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...薄明かりの坂路から怪物のように現われて来る逞しい牛の姿...
和辻哲郎 「院展遠望」
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