...それは労働者を不逞のやからと呼び...
浅沼稲次郎 「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」
...奇妙な甲虫(かぶとむし)櫟林(くぬぎばやし)は巨人群像のように、逞しい枝を張り、生々した梢を大空の方にグッと伸ばしていた...
海野十三 「地球盗難」
...まるで駿馬(しゅんめ)のそれのように逞(たくま)しかったが...
海野十三 「蠅男」
...自分は裏の空地を見てゐる景色は澄み切つて動かない然しそこには目に見え無い活動がある空地の隅に並んだ木々の逞しい幹が...
千家元麿 「自分は見た」
...不逞の空想を案配し...
太宰治 「清貧譚」
...柔和なしかしどうかすると鋭い光を放つその逞しそうな面を眺めていると...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...逞しいむき出しの腕でその幼児を軽々と引っかかえて引込んで行った...
寺田寅彦 「札幌まで」
...ことに「逞ましい」自意識や心情上のモラルなどに興味の中心を置いている文学青年的文学では...
戸坂潤 「思想としての文学」
...骨格の逞ましい眉宇の精悍な四十年配の男だった...
豊島与志雄 「死の前後」
...多数の逞ましい苦力たちが...
豊島与志雄 「立札」
...前なる逞しいのは仏頂寺弥助で...
中里介山 「大菩薩峠」
...船長は逞(たくま)しそうな...
中村地平 「南方郵信」
...逞しい縄梯子(なわばしこ)でも用意しなければならないわけです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...いま日中を通行する黝鐵の凄く油ぎつた巨重の逞ましい機械をみよこの兇逞な機械の踏み行くところどこでも風景は褪色し空氣は黄ばみ意志は重たく壓倒される...
萩原朔太郎 「青猫」
...筋肉質の逞しい躯になり...
山本周五郎 「桑の木物語」
...逞ましそうな奴が...
夢野久作 「近世快人伝」
...不逞(ふてい)不埒(ふらち)なる秀吉の筋目ちがえを正さんとなし給うおこころに対し...
吉川英治 「新書太閤記」
...その夫らしい逞しい男の後ろから異邦人の間を...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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