...其処の海員周旋屋の内幕に通暁して居た事であつた...
石川啄木 「病院の窓」
...島の地理に通暁して...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...幽斎はそれにもましていろんなことに通暁してゐた...
薄田泣菫 「器用な言葉の洒落」
...よく業務に通暁しなければならぬ...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...女の心理に非常に通暁(つうぎょう)している一種の色魔なのではないかしらと錯覚し...
太宰治 「たずねびと」
...或る家では地所を拡げるために境界の石をこつそり一尺ほど外に置き換へたのだといふ類(たぐい)にいたるまで通暁してゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...管弦楽の指揮者は作曲者と同様に各楽器の特質によく通暁していなければならない...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...通暁(つうぎょう)せざるなし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...現代の文芸主義にも早くより通暁していた者では藤野古白氏がある...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それと共に四季折々の時候に従って俳諧的詩趣を覚えさせる野菜魚介の撰択に通暁している...
永井荷風 「妾宅」
...わたくしは遊里の消息に通暁した老人から...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...通暁(つうぎょう)している者はない...
中島敦 「セトナ皇子(仮題)」
...仏伊の通俗楽に通暁(つうぎょう)した彼にとっては...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ないしはまた足利時代に流行した『秋夜長物語』の類にも通暁した...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...あたしは青蛙の喧嘩に通暁しているので...
久生十蘭 「だいこん」
...ヨクヨク警察の機構や特殊な事情に通暁している者でなければ遂行(やりおわ)せない...
久生十蘭 「魔都」
...その土地の事歴と天産物に通暁せしむるを要すとて...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...個々の状況に文学的に通暁した人がいります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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