...我々新聞記者の通弊たる自己廣告をせん事(こつ)ちや...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...今の日本の映画界の通弊は何でも監督監督と騒ぎまわることである...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...この通弊は単に画のみの問題でなく...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...この東洋文人を一串する通弊に自ずから襯染していた自家の文学的態度をも危ぶみかつ飽足らず思うて而して「文学には必ず遊戯的分子がある...
内田魯庵 「二葉亭四迷」
...木を伐りはじめた」と為政者の通弊を指摘した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...田舎出の人の通弊として...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...学者の通弊として...
高木敏雄 「比較神話学」
...芸術家の通弊として避けられぬ弱点...
太宰治 「女の決闘」
...また下書きなどをしてその上を綺麗(きれい)に塗りつぶす月並なやり方の通弊を脱し得る所以(ゆえん)であるまいか...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...直接目前の利益を目指す性急さが日本の個人資本及び会社資本の通弊だと...
豊島与志雄 「中支生活者」
...そういう通弊に陥りたくはないのだ...
豊島与志雄 「囚われ人」
...それが現代の通弊だってさ...
豊島与志雄 「囚われ人」
...通弊というものは...
豊島与志雄 「囚われ人」
...こういう習慣はすべて概念ばかりで物を考えるようになっている知識人の通弊だ...
中島敦 「虎狩」
...上下とか優劣とか持ち合せの定規(じょうぎ)で間に合せたくなるのは今申す通り門外漢の通弊でありますが...
夏目漱石 「中味と形式」
...つまらぬことに感情を動かすのが女御(にょご)后(きさき)の通弊ですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...近代工藝のどこにも見られる通弊である...
柳宗悦 「工藝の道」
...彼女は要するに頭のいい婦人の通弊として主義理想に走り過ぎたために...
夢野久作 「暗黒公使」
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