...日本の音楽が必ずしも吾々の間にのみ通ずる地方的音楽でないことを発見したのは...
阿部次郎 「帰来」
...われはおそろしき暗黒天地に通ずる幾條の道を望みて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...小倉両博士のごときと相通ずる幾百幾千の論説が書かれて...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...そのころ、わたくしは市村水香先生に就いて漢学を勉強してい、その御講義に、この話が出たので、いたく刺戟されて筆を執ったものであるが、これは「遊女亀遊」や「税所敦子孝養図」などと、一脈相通ずる、わたくしの教訓画として、今もって懐かしい作のひとつである...
上村松園 「孟母断機」
...屋敷の表はアパートの前を東西に通ずる閑静な六間(けん)道路を隔てて約三百坪程の東西に細長い空地があり...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...この建物の最上階にある一つの室と相通ずるようになっていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...この「ヤナ」が「野蛮」に通じまた「野暮(やぼ)な」に通ずるところに妙味がないとは言われない...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...やっとの事無事に宛名(あてな)の人に通ずるや否や...
夏目漱石 「思い出す事など」
...相分かれるものと相通ずるものとの二つの面を有する...
波多野精一 「時と永遠」
...即ち今日の事は鬱焔を洩らし滯水を通ずるの權道にして...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...その方面に通ずる私服刑事をひとり付けてくれる...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...この名であれば世界中の学者にはだれにでも通ずる...
牧野富太郎 「アケビ」
...以上挙げたる誤字の中にも古くより書きならはして一般に通ずる者は必ずしも改むるにも及ばざるべし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...一方は守谷へ通ずる...
三好十郎 「斬られの仙太」
...決して情を通ずるに吝(やぶさか)でないさうだ...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...S市に通ずる電話線が切断されている...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...駅前の広場から北へ一直線に通ずる日本橋通は...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...それはまた新来文化に驚異の眼を見張った推古時代の日本人の動揺する心と相通ずるであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??