...二〇 長野縣の伊那から岐阜縣の惠那に通ずる山路...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...一人に極まれば万人に通ずるということを信じて...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...それが「貞女」の道に通ずるのであることを...
谷崎潤一郎 「鍵」
...これに反して恒星が地球を通ずる一直線上に羅列していたらばどうであろうか...
寺田寅彦 「方則について」
...醫事にも通ずるところがあつて「和蘭全躯内外分合圖」などの著書もあるから庄太夫の蘭語も口眞似だけではなかつたとみることが出來る...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...極端に云えば架空的な空想的なことに通ずるものである...
豊島与志雄 「少年文学私見」
...紙一重で相通ずるものだと知った...
豊島与志雄 「山吹の花」
...固(もと)より普遍的の論で一般に通ずる説とは信じますが...
夏目漱石 「創作家の態度」
...同じく教会の一オルガンひきに満足し切ったヨハン・セバスチャン・バッハと一世紀半を隔てて互いに相通ずる尊さでもあり...
野村胡堂 「楽聖物語」
...八階に通ずる差掛屋根(ペントハウス)の方へ近づいて行きました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...天地神明に通ずるといふ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最後に『だれか社長室の直接廊下へ通ずるドアをノックした者があったので...
平林初之輔 「五階の窓」
...そりやまあ何處から來た電信(その時には直接に日本より歐羅巴に通ずる電信はなかつた)がはり/\りて(〔ママ〕)露京に達したものと見えて...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...私はその言葉の意味に十分通ずることが出來なかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...何處か一味の相通ずる所がある...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...在りのままの言葉が在りのままに通ずる「ほんたうの世界」での面会は差し控へた方が好からうと思つた...
牧野信一 「沼辺より」
...すすり泣きとひそかに相通ずる笑いが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...女から女だけに通ずる微妙な心理...
山本周五郎 「日本婦道記」
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