...私は夕方の配達で書留の手紙を一通うけ取ったが...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...その静けさが深い天上のものにも通うと思われて安らかであった...
鷹野つぎ 「窓」
...そこからサン・モリッツへ通うんだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...仙石原から乙女峠へ通う山路を少し左へ外れた盆地(テーブルランド)で...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...これは親達の考(かんがえ)では娘が師匠の真似(まね)をするのが最も悪い何よりも娘の品性に良からぬ影響を与えると見たからであったろうが同時に佐助の運命もこの時に決した訳であるこの時以来佐助は完全に丁稚の任務を解かれ名実共に春琴の手曳(てび)きとしてまた相弟子(あいでし)として検校の家へ通うようになった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...羽生から大越(おおごえ)に通う乗合馬車が泥濘(どろ)を飛ばして通って行った...
田山花袋 「田舎教師」
...羽生から大越(おおごえ)に通う街道が見えた...
田山花袋 「田舎教師」
...風も通せば話も通う...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...なお屡々通うようになった...
豊島与志雄 「田舎者」
...山吹の花の黄色に通う湖畔の雑草の花に...
豊島与志雄 「山吹の花」
...患者控え室へ通うドアに近づいた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...上流の鉱山へ通う目つきのけわしい人...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...店から奥へ通う廊下の中ほどから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...馬丁を従えて三河台の馬場へ通う姿は...
久生十蘭 「鈴木主水」
...ちょうど一の臂(ひじ)が縮んで他の臂が伸びる方へ通うと見えるから...
南方熊楠 「十二支考」
...ムナフカという神の信仰とも似通うている...
柳田国男 「海上の道」
...これとほぼ似通うた話は...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...人妻の秘室へ忍び通うという不義の甘味を偸(ぬす)んでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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