...あの恋の通い路―――なつかしい石崖の下へ近寄る便宜もあるけれども...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...愴惶(そうこう)として往年の恋の通い路...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...不幸な夫ルパートが「第三者」アリスンの部屋から二階の妻ジュリーの部屋への隠れた通い路を発見して...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...蜘蛛(くも)の囲(い)の細き通い路より来(きた)る...
夏目漱石 「幻影の盾」
...恋の通い路が少し遠過ぎます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...台所の棚に鼠の通い路があるのを見つけて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...申し訳ほどに上り下りの船の通い路を残している...
正岡容 「圓朝花火」
...昔の歌よみは夢の通い路というような表現をもっていたけれど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...幾つかの女御や更衣たちの御殿の廊(ろう)を通い路(みち)にして帝がしばしばそこへおいでになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮はおいでになろうとする際も御自身の意志でない通い路(じ)の途絶えによって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしくばかり思った宮の通い路の途絶えも無理のない点もあるように思うことができた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いつとはなく踏みならしたお詣りの通い路で...
吉川英治 「大岡越前」
...御門を大びらに恋の通い路にされちゃあ困る...
吉川英治 「親鸞」
...配所と北条との通い路を...
吉川英治 「源頼朝」
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