...おくみは帰ると門口をかけて、内へ這入つた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...これは地中から霜が這い出たものであり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...師匠の家の内輪(うちわ)へまで這入(はい)っていろいろ師匠のためを思ってくれられた特別の華客先もありました中に...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...何べん目かに前を通ったとき、仏蘭西(フランス)風の女用上靴(うわぐつ)と一しょに端近(はしぢか)の床にころがっているのを発見したのだが、這入って、黙って手に取ってみると、私は妙に身体(からだ)じゅうがしいんと鳴りをしずめるのを感じた...
谷譲次 「踊る地平線」
...ステパンは這入る事が出来ない...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...鍵(かぎ)を外(はづ)して這入(はひ)つた...
長塚節 「土」
...這(は)い出した穴を障子に向けている...
夏目漱石 「虞美人草」
...他の事は頭から眼に這入(はい)って来ないのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...汽車が出るまで室(へや)の中へ這入(はい)って...
夏目漱石 「門」
...小六(ころく)が高等學校(かうとうがくかう)へ這入(はい)つてからでも...
夏目漱石 「門」
...早くから日が暮れると鼠がごそごそ這ひのぼつて...
原民喜 「壊滅の序曲」
...そして八はこの黒い板塀の中へ這入らうと思つた...
森鴎外 「金貨」
...直ぐに男女の日本人が這入って来た...
森鴎外 「花子」
...塵(ちり)の中を這(は)いまわらなければならないのだという...
山本周五郎 「青べか物語」
...優等で女学校に這入りました...
夢野久作 「キキリツツリ」
...外の明るさから急に踏み這入った暗さに...
横光利一 「旅愁」
...こっちへ這入ってから話すとしよう」風防(よ)けの蔭へもぐり込んで...
吉川英治 「江戸三国志」
...いま舟底から這い出して...
吉川英治 「三国志」
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